だからこそナイトガード!

歯ぎしり・食いしばりの原因として、現在最も有力視されているのがストレスです。

それならば、原因であるストレスを減らすのが最も効果的な対処法のはずです。しかし生活をガラリと変えてしまうわけには、なかなかいかないと思います。毎日時間に追われる現代人が、全てのストレスから解放されることは、大変難しいことです。

それに、歯ぎしり・食いしばりには、ストレスの他に、睡眠の質や服用中の薬の影響、飲酒、喫煙なども関わっているとされています。こうした原因だけではうまく説明がつかない領域も、未だ残されています。歯ぎしり・食いしばりは、さまざまな原因が複合的に加わることによって起きていると考えられ、仕事を減らしたからといって、必ずしも改善するとは限らないのです。

そこで歯やあごに加わる過剰な力を減らすための対策としてたいへん有効なのが、就寝用のマウスピース、ナイトガードの使用です。歯科医院で患者さんの歯型ぴったりに製作するので、就寝中に装着すると、歯やあごに加わる力の害を緩和することができます。

睡眠中の歯ぎしり・食いしばりは5~15%の方が行なっていると言われ、決して珍しいものではありません。歯の破折や治療の繰り返しに悩んでいるならご自分に「している」という自覚がなくても、歯ぎしり・食いしばりをしている可能性大です。

患者さんの歯や被せ物、顎関節に大きなダメージを与える力のコントロールは、切実な課題となっています。なかでも睡眠中の歯ぎしり・食いしばりは、制御が効きにくいだけに被害も莫大。何度も通って治療を終えたせっかくの被せ物や、健康な歯まで傷めてしまうこともあるからです。

マウスピースQ&A!

 

Q.市販品のマウスピースをナイトガードとして使っても大丈夫?
A.熱湯で軟らかくして自分で成形するタイプの市販のマウスピースが人気のようです。お手頃価格のものが、主にスポーツ用マウスピースを、歯ぎしり・食いしばり予防のナイトガードとして使っている方もいるようですが、これは止めてください。熱湯で熱くなった樹脂を、自分の口の中で手早く思い通りに成形するのは至難の業です。成形するため樹脂をグッと深く噛み込む際、噛み方が少しでも斜めに歪むと、その歪みの影響を、毎晩の装着中に長時間受けることになってしまいます。
市販のスポーツ用マウスガードは、基本的には試合や練習などの限られた時間に使用するものです。7時間、8時間と長く、しかも毎日欠かさず装着し続けるナイトガードとは、役割が根本的に異なります。それに、長時間の装着が必要なプロなど、パフォーマンスの向上が求められるスポーツ選手は、歯科医院で作ったカスタムメイドのマウスガードを使っています。

Q.朝起きたら噛みにくい?
A.ナイトガードをして寝ると、起床時に歯が噛み合わないことがあります。厚みの幾らかあるものを長時間噛んだため、顎関節の蝶番がそれに慣れているからなのです。カスタムメイドの上質なナイトガードであれば、噛み合わせが病的に歪んだのでないので、心配はいりません。手を頬に当てて奥歯をゆっくり優しく合わせていくと、5分もすればもとに戻ります。これを毎朝の日課にしてください。

Q.使わない時の保管はどうする?
A.ナイトガードは、吸水性なので、乾くと変形してしまいます。使わない時は湿度100%の状態で保管して下さい。つまり密閉した箱に少し水分を入れて蓋をしていただければ大丈夫です。
ナイトガードは歯の代わりに削れて、歯を守ってくれる消耗品です。穴が開いたり、ヒビが入ったり、切れたりすることがありますので、メインテナンスの時には必ず持参し、修理や作り直しが必要になっていないか見てもらいましょう。臭いや汚れが気になる方はご相談ください。当院ではマウスピース専用の洗浄剤を販売しております。

長々となりましたが、歯ぎしり・食いしばり、あなたは大丈夫ですか?

朝起きた時に、あごが痛い、あごが重く疲れている、奥歯がジーンとしているなどの自覚がある方、また目立った痕跡がお口にあったり、治療した歯が壊れやすい、詰め物がよく取れるなどの問題を抱えている方は、歯ぎしり・食いしばりをしている可能性がたいへん高いです。よく相談し、力から歯を守るための対策を取っていきましょう。