phone_iphone
電話予約
computer
ネット予約
mail
メール相談

妊婦さんの歯科治療について

2020年12月01日

 最近、私の周りでも出産ラッシュがきております!

ふと「妊婦の歯科について」聞かれ、私も疑問に思ったことがあったのでシェアさせていただきます。

はじめに、「妊娠すると歯が悪くなる」とよく言いますよね。

実はこれ、本当のことなんです。

妊婦さんのお口のなかは、むし歯菌や歯周病菌が増えやい

条件がそろうので妊娠中、歯痛に悩んだり歯茎を腫らすかたが少なくありません。

そういうときに気になるのが、歯科治療で使われる麻酔やレントゲン。

「赤ちゃん大丈夫かな?」と歯科受診を躊躇しているうちにお口の中のトラブルがますます悪化してしまったら…。

安心して治療を受け、大切な赤ちゃんの為に十分に栄養をとって元気な赤ちゃんをみなさんにも産んで欲しいため、妊婦さん、周りに妊婦さんがいるかた、そして未来の妊婦さんに、これをぜひ読んでほしいです。

妊娠すると、お口のトラブルを起こしやすくなる変化として、よく指摘されることがあります。 

一つ目はつわりです。

歯ブラシや歯磨き剤を口に入れるだけで吐き気がしてしまうかたもおられ、丁寧な歯磨きが難しくなるからです。

二つ目は食の好みの変化です。

味の好みも変わります。甘い物、酸っぱいものが好きになり、むし歯菌の大好物の砂糖や、歯のカルシウムを溶かす酸性度の強い食べ物(柑橘類など)をとる機会が増えるのです。

しかもお腹が大きくなると胃が押され、少しずつしか食べられません。

三つ目は間食です。

妊娠期は間食が必須になります。むし歯菌はたびたびエサをもらえて大喜びになります。

最後に唾液の減少です。

妊娠中はホルモンの影響で唾液が減ります。すると、お口の中を洗い流す自浄作用も、歯を修復する再石灰化作用も弱まってしまいます。

 

すっぱい物が上がってきたらうがいを!

胃酸がお口の中に習慣的に逆流したり、酸味の強い柑橘系など        を日常的に食べていると、その酸に触れた歯の表面のカルシウムが溶け、エナメル質が薄くなってしまうことがあります。

硬いエナメル質が薄くなるとむし歯の穴が開きやすくなってしまうので、胃酸がお口に上がってきたり酸味の強いものを食べた後は水でブクブクうがいをしましょう。

 

妊婦さんも歯科治療を受けることができます!

<妊娠中の歯科治療。受けられる時期と注意点は?> 

妊娠前から予防をして、ずっと健康なお口で過ごせるのが理想とはいえ

もし妊娠中に悪化しかも、基本的には通常の歯科治療を受けられます。   

 

歯周病菌は妊婦さんが大好き。

妊婦さんの体内でさかんに分泌される女性ホルモン。

歯周病菌はこのホルモンが大好物。たくさん食べてパワーを増し増殖します。 

元気に生まれてくる赤ちゃんのためにも「予防」しましょう!

生まれてくる赤ちゃんにむし歯菌をうつさないようにするには、お母さんをはじめとするご家族のお口が清潔に保たれていることが重要です。

というもの、生まれたての赤ちゃんのお口にはむし歯菌はいません。

出生後に周囲の人からむし歯菌はいません。妊婦さんのお口の健康のためならず、お子さんの将来のお口の健康のためにも、お母さんのむし歯菌を減らしていくことがとても大切です。

ただ、においや味に敏感になる妊娠初期は、歯みがきが難しくなるかたも多いです。

こういうよきは「1日3回しなくちゃ」と無理に頑張らなくて大丈夫です。

ゆったりできる体調のよい時間を選んで、1日1回丁寧に歯みがきしましょう。

それも難しいときは、食後すぐに強めのブクブクうがいを。嘔吐した直後も、胃酸で歯が溶けないようにブクブクうがいをしてください。

歯みがき剤を使うのがつらければ、平気になるまで使用はお休みに。歯ブラシを奥まで入れるのがつらいならブラシヘッドが小さい製品に変えるとだいぶ楽になります。

柄のついたY型フロスも、嘔吐感を避けながら歯間のお掃除ができ便利です。

歯にベタベタつくプラーク(細菌のかたまり)をサラサラにするキシリトール配合のガムも、赤ちゃんへのむし歯菌の感染を抑える効果が認められており、おすすめです。  

赤ちゃんのためにも歯科健診を受けましょう!

妊娠は女性にとってお口の健康の曲がり角です。

この時期に歯科にかかって改善しておけば、たいていは歯科指導や小さな処置で事なきを得られます。

ところが多くの方が、お腹の赤ちゃんの気遣うあまり必要な受診を避け、お口の悩みをついそのままにしてしまい、出産後は、子育ての忙しさで自分のことは後回しに。気づいたときには大掛かりな治療が必要になるほど悪化しているケースがあと断ちません。

忘れてはいけないのは、「妊婦さんのお口の健康は、自分のためだけではない」ということ。妊婦さんのお口の健康は、「お腹の赤ちゃんの育ちや、将来のお口の健康に直接的・間接的に影響する」のです。

最後に、もう一度伝えさせて頂きます。

安心して治療を受け、大切な赤ちゃんのため十分に栄養をとり、お口を健康にし、

元気な赤ちゃんを産んでほしいです。

妊婦さん、そして未来の妊婦さん、そして周りに妊婦さんがいる方みなさんに届きますように。

一度歯科健診を受けてみましょう!