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正しい「歯」の守り方知っていますか?

2017年08月10日

第1回「歯磨きホームケア」では、歯ブラシだけでは落とせない歯垢のお話。フロスや歯間ブラシを使用する大切さや子供の仕上げ磨きについての内容でした。

第1回を読んでくださった方の中で、歯ブラシもフロスも歯間ブラシもしてたのに虫歯になった方もいるのではないでしょうか。

検診の時に患者様の口腔内を観察してみると、残念ながら磨き残しが原因で歯ぐきが炎症したり、歯石ができています。やはり完璧に歯垢を取り除くことは難しいと思いますので定期的に歯科医院でのクリーニング、磨き残しのチェックをしてもらい、磨き残し箇所の磨き方を習うことが大切だと思います。

検診の期間は3~6ヶ月になりますが、その期間中に新しい虫歯ができるのでは?と不安になる方も多いのではないでしょうか。虫歯予防として一番大切なことは歯垢を残さないことですが、お家でできる簡単な虫歯予防として 第2回目は「歯を強くするフッ素」について記します。

オオマチ歯科 フッ素について学ぶ

フッ素って何?

地球上で17番目に多い元素で元素記号は「F」。土の中や水の中に含まれています。自然の状態ではフッ素単体で存在することはまれで、私たちが利用しているのはほとんどがフッ化物です。フッ化物には酸に溶けにくい強い歯をつくるはたらきがあり、世界各国で虫歯予防に利用されています。

フッ素が歯にもたらす効果とは?

フッ素が歯の表面のエナメル質に取り込まれると、歯の主成分であるハイドロキシアパタイトの構造がしっかりと安定し、歯の質が丈夫になり、酸に溶けにくい強い歯がつくられていきます。特に生えたばかりの歯はスポンジのような状態でたくさんのフッ素を取り込みやすい性質がありますので、子供のうちからフッ素による予防は効果的です。

また、唾液中に含まれるカルシウムイオンやリン酸イオンと一緒に、酸に攻撃された歯の表面にくっつき、再石灰化を助けて脱灰部分を元に戻そうとするはたらきがあります。

脱灰とは飲食をして口の中が酸性に傾き、歯の表面からカルシウムイオンとリン酸イオンが溶け出している状態のことです。
再石灰化とは唾液などのはたらきにより、溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンが再び歯に戻ることです。

脱灰されている状態が再石灰化する時間より長くつづいたとき、いよいよ本当の虫歯になります。

 

フッ素は口の中の細菌にはどんな影響を与える?

虫歯は虫歯菌(ミュータンス菌など)が糖を使って歯垢と酸をつくることで歯が溶かされることです。細菌は糖を取り込み、分解してエネルギーをつくります。

フッ素は糖を分解する酵素のはたらきをじゃまする性質をもっています。これにより細菌の活動は弱まり、お口の中で酸がつくられないよい環境(虫歯になりにくい環境)になります。

フッ素は身体の中に入っても大丈夫?

フッ素は食品中にも含まれており、私達が普段から取り入れている必要栄養素の1つです。誤った使い方をすると身体に害を与える場合もありますが、これはどんな医薬品でも同様です。正しい使い方をすれば何ら問題はありません。

*フッ素を多く含む食品・・・緑茶、わかめ、いわし、エビなどの海産物に多く含まれています。

家庭でのフッ化物の使用について

家庭で使える代表的なものには、フッ化物入りの歯磨き剤があります。ほかにも歯を磨いた後に歯ブラシにつけて塗るジェルタイプ、歯に吹きかけるスプレー式のものがあります。

オオマチ歯科 フッ素について学ぶ

一度にたくさんの量を使うより、少量でも長く使いつづけることが大切です。これらは、子供だけに効果があるのではなく大人の歯にも効果的です。歯周病が進行したり、歯ぐきが下がることによって歯の根もとが見えてきます。根もとの虫歯予防にもフッ素は効果を発揮します。

歯の表面にフッ素が取り込まれることで歯は強くなります。フッ素は自分の歯がある人すべてに効果があります。フッ素を使用していても食事のたびに歯は脱灰や再石灰化を繰り返します。強い歯をつくるために日頃からフッ素を使った虫歯予防を心がけましょう。