こんにちは。衛生士の芳田です。
皆さんは、このような歯をご覧になったことがありますか？
テレビで活躍する芸人さんには、
このような前歯をトレードマークにしている方もいらっしゃいますが…
これは歯の神経が死んでしまった状態であると考えられます。
では、一体どうしてこのような状態になってしまったのでしょうか。
主に考えられる原因を以下に挙げます。
- 外傷
- 深い虫歯
- 特発性歯髄炎（原因不明の神経の炎症）
歯の中にある神経の部屋には、「歯髄(しずい)」と言われる神経と
毛細血管の集合体が顎の骨から入り込んでいます。
ご存知の方も多いとは思いますが、神経のある歯には血液が供給されているのです。
しかし上記のような理由で歯と血管が分断されると、血液の供給が止まってしまいます。
怪我をした時を思い出して下さい。
傷から流れ出る血液は真っ赤ですが、かさぶたになると黒くなりますよね？
歯の中でも同じようなことが起こります。
元の血管と切断され、歯の中に残った毛細血管の血液は時間をかけて黒く変色します。
これらが、神経の部屋から象牙細管という管を通って
歯の表面 (エナメル質) に染み出た状態が、写真のように黒くなった歯というわけです。
私は、以前 宮崎県の歯科医院で勤務していました。
宮崎県は【日本におけるサーフィンの聖地】と呼ばれるほど
サーフィンが盛んに行われています。
勤務していた歯科医院には、
「サーフボードが口元にあたり、そのまま放っていたら歯の色が変わってしまって…」
と言う患者様が何人も来院されていました。
外傷による変色です。
このようになってしまった歯を元の状態に戻すには、
最も一般的な治療法は「ウォーキングブリーチ」と呼ばれる、歯の脱色です。
しかし、全ての歯が完全に元の状態にまで綺麗に脱色できるとは限りません。
色濃く変色してしまったものは難しい場合もあります。
「歯を強く打ってしまった。」
「歯の色が変わってきたかも？」
などございましたら、お早めに歯科医院にお越しください。
また、治療方法について興味をお持ちの方は、気軽にお尋ねください。
暑い日が続いています。レジャーシーンでは、前歯にもお気をつけください(^_^)