ここ最近、歯周病がメディアでも多々取り上げられるようになり、
歯磨き対する関心が増えてきていることは、歯科医にとって大変喜ばしいことです。
その歯ブラシ・・・ほんとに大丈夫ですか?
これが本日の話題です。
皆さんお使いの歯ブラシはキレイですか?
歯ブラシとは、当然歯磨きをするための道具ですよね。
そして歯磨きの目的は口の中の汚れと細菌を取り除くこと、
くわえて歯周病もしくは虫歯にならないようにすることです。
毛先が開いた歯ブラシを使っていたり、
高い歯ブラシだからといってちびらないようにそっと使っていたり・・・
それらは歯磨きの効果が発揮しにくい状況です。
患者さまに良く聞かれます。
「先生どんな歯ブラシがいいですか?」と。
当院オススメの歯ブラシや道具の良し悪しも確かにあります。
しかし、磨き方の方が断然大事だということも知っておいて欲しいのです。
歯磨きの指導は、当院の衛生士が担当制で付かせていただいています。
患者さまごとに最も適した歯ブラシ・磨き方で磨けるようガイドします。
しかし、どんな歯ブラシを使おうと実際には自宅でのセルフケアが中心です。
手入れの行き届いていない道具でやっても上手くはなりません。
お家での歯磨きと、歯ブラシの保管方法こそ重要だと考えています。
口の中には何億という細菌がいる事はご存知ですか?
そしてその細菌は歯ブラシにも付着しています。
だから歯磨きをした後、歯ブラシに汚れが付いたまま保管したり、
乾燥する前にキャップをしたりしてしまうのは避けてください。
何億というバイキンをまた口の中に戻してしまうことになります。
ポイントは水洗いと乾燥
歯ブラシを水洗いする時は毛の根元の汚れまで落とすことが大切です。
たまに毛の根元に食べカスがつき、取れないことがありませんか?
僕はそういう時のために毛先が開いて交換に至った歯ブラシを置いています。
そう、歯ブラシで歯ブラシを掃除するんです!(笑
また、家族で複数本の歯ブラシを同じ場所に保管するとき、毛先が触れ合わないようしましょう。
触れてしまっているとその人の歯ブラシを使っている状態になります。
ドラマやCMで、一つのコップに何本も歯ブラシが一緒に入っている光景。
家族や夫婦の仲の良さを感じる映像イメージですが、本当は良くありません。
我が家では、仕切りのついた歯ブラシ立てに毛先が触れ合わないように置いています。
そして、それぞれのフロスは誰のかがわかるように歯ブラシと同じスペースに入れてます。
小さい子供に口移しや回し飲み、同じ箸を使わないなど
気をつけている方も多くいらっしゃると思います。
しかし、歯ブラシの毛先が触れ合っていれば細菌は共有してしまいます。
お口の中に入るもの全般を、分け隔てることが大事です。
意外な盲点だと思いますので、皆さんも今後は歯ブラシの毛先もぜひ見てみてくださいね。
そして、補足です。
僕の最近のお気に入り歯ブラシ。
Systema SP-T (システマ エスピーティー)と言います。
試供品で頂き、使い始めました。
自分では、毛先が歯間部に入っていない気がしていたのですが・・・
最近これを使い始めてから歯の汚れの落とし具合が良いと担当の衛生士さんに褒められました!
(落とせてなかったのかよ!というつっこみはなしで。笑)
やはり衛生士さんにチェックしていただかないとわからないものですね…^_^;
ちなみに歯周病安定期治療(SPT)期から由来しているそうです。
毛は1本あたり0.15mm、植毛本数は約1,000本。
市販のものより圧倒的に細く多く、また毛の長さは9mmと短いです。
そのため口腔内に入れても取り回しが効き、歯肉も傷つきにくい作りになっています。
少し高価な歯科専売歯ブラシですが
こだわりが盛りだくさんなのでそれだけの価値はあると感じています。
当院でも在庫を確保しています。
気になる方は、担当の衛生士にお聴きください。
あなたのお口に適した歯ブラシかどうか、お気軽にご相談くだされば幸いです。