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歯科業界におけるデジタル化の進展と新しい治療技術
コロナウィルスが流行してから1年ほどが経ち、大規模な活動自粛に伴い、会社に出勤せず自宅で仕事を行う方が増えました。今回の自粛を機にオンラインでのやり取りが加速し、あらゆる業種でデジタル化が進展したように感じます。
歯科業界でも、これまで休日や仕事終わりにみんなで集まって行われていた勉強会が、オンライン会議アプリを通して自宅で受講できるようになりました。著作権などの関係から全ての勉強会がオンライン化しているわけではありませんが、今後ますます自宅で受講できる勉強会が増えていくと思います。
歯科業界のデジタル化の歴史
実は、歯科業界のデジタル化は今回の自粛がきっかけではなく、かなり前から取り組まれてきました。私が歯科医師になる前から、レントゲンのデジタル化やカルテの電子化が進んでおり、これによりデータの長期保存が容易になり、保管場所にも困らなくなりました。
口腔内スキャナーの導入
最近特に注目されているのが、口腔内をカメラでスキャンして型取りをする「口腔内スキャナー」です。従来の型取りでは、独特の匂いのする粘土状の材料を使用していましたが、口腔内スキャナーでは小型のカメラで歯を様々な角度から撮影し、それらをつなぎ合わせて3Dデータを作成します。
この技術により、従来の型取り方法に比べて誤差が少なく、患者様の負担も軽減されます。現段階では、全ての治療に対応しているわけではありませんが、被せ物や数本程度のインプラントでは、従来の方法よりも高い精度が期待されています。
当院でのデジタル技術の活用
当院では以前からマウスピース矯正やインプラントのガイド装置に口腔内スキャナーを使用しており、昨年12月からは被せ物への応用も進めています。技工所との情報交換や、CTを用いた矯正治療の安全性確認など、デジタル化に向けて着実に取り組んでいます。
デジタル化のメリットとデメリット
デジタル技術には多くのメリットがありますが、もちろんデメリットも存在します。これらをしっかりと検証し、患者様にできるだけ不快感のない治療を提供できるよう、引き続き努力してまいります。