レーザーでエナメル質を修復！？

数年前に近畿大学が関西初の入学志願者数 全国1位、芸能人プロデュースの入学式、世界初クロマグロの完全養殖成功と色々な事で話題になりました。

実は歯科の分野においても、近畿大学が画期的な研究を進めていたそうです。

歯科用マガジン「Dentalism」によると、生物理工学部 医用工学科の本津教授らが、今までは人工的な素材で治していたものを「歯と同じ材質で治すことができるようになる」という研究データを発表したそうです。

歯の表面のエナメル質は、一度欠損すると二度と再生しない組織です。

むし歯になった箇所を削ると、レジンなどの人工物で補うしかありませんでした。

本来の治療には、歯の主成分であるハイドロキシアパタイトを使うのが理想です。

しかし、これをくっつけること自体が非常に困難であるというのが私たちの常識でした。

本津教授の研究チームは、特殊なレーザーを用いて、ハイドロキシアパタイトの膜を直接歯に堆積し、エナメル質を修復する技術を開発したそうです。

これが臨床的に応用できれば、むし歯や知覚過敏の治療だけでなく、表面層の修復という審美的な治療にも使える可能性があります。

「歯の再生」は、今まで不可能と言われてきましたが、その常識をくつがえす画期的な研究です。

現状ではまだ研究段階ですが、早く臨床の場で活かされる日が来ることを願ってやみません。