合わない入れ歯で「しっかり噛むこと」を諦めていませんか?

合わない入れ歯を我慢して使って、「食べものを噛んだ時に痛い」「歯ぐきに当たって痛い」「入れ歯によって粘膜や歯ぐきが擦れて傷がついて口内炎ができた」などの不快な症状に悩まされている方が実は多くいらっしゃいます。

入れ歯とは

入れ歯は歯を失った時の一般的な補綴(ほてつ)治療の一つです。
入れ歯は失った歯の機能を回復し、費用も保険適応の入れ歯であれば1〜3割負担で製作でき、治療期間も短くすみます。
ですが、入れ歯が合わない・うまく噛めない・歯ぐきが痛いなどといったトラブルが多いのが現状です。
そういった入れ歯へのお悩み・不満や、入れ歯が合わないという方には『インプラント』がおすすめです。

インプラントとは

インプラントとは、歯を失った部分の顎の骨にネジのようなインプラント体を埋め込み、人工の歯を被せる治療法です。
インプラントに使用されているチタンは、顎の骨と結合するという優れた親和性をもっている材質で非常に高い安定性があり、人体への毒性がなく、アレルギー反応も起こさない優れた金属です。
インプラントは固定式なので、天然の歯とほとんど変わらずに噛むことができ、見た目や歯の機能を回復することができます。

インプラントと入れ歯の違い

・咀嚼力
部分入れ歯だと天然歯の約20%程度、総入れ歯だとさらに下回ります。
インプラントは天然歯の約90%と言われていて、天然歯のようにしっかりと噛むことができます。

・審美面
部分入れ歯だと金属のバネが見えてしまい気になって思い切り笑えないという悩みがある方も中にはいらっしゃいます。
また、プラスチック性の入れ歯だと経年劣化で変色してくることもあります。
インプラントは人工の歯(セラミック)を単独で被せているので、透明感がありまるで天然歯のような見た目を実現することができます。

ただし入れ歯が合わなくてインプラントを検討されている方は、歯や歯ぐき、顎の骨などといったお口の状態以外にも、全身の健康状態をしっかりと確認してからインプラント治療が可能かどうかを判断する必要があります。

【入れ歯からインプラントに変えるメリット】

・よく噛めるようになる

・他の歯に負担がかからない

・見た目が自然で綺麗

・喋りやすくなる

・違和感がなくなる

・耐久性があるためしっかりメンテナンスをすれば長期的に使える

・毎日入れ歯のお手入れをしなくて済む

【入れ歯からインプラントに変えるデメリット】

・保険外診療のため費用が高額になる
インプラントは保険適用内の治療と比べると治療費が高額になります。

・治療期間が長くかかる
インプラントが骨と結合するまでの期間は、下顎で約2ヶ月、上顎で約3ヶ月かかります。
骨を作る処置を行ったケースでは、人工の骨と自分の骨が絡み合うのに約6ヶ月かかります。(症例により異なります)

外科的な手術が必要になる
インプラント治療では、顎の骨にインプラントを埋め込むための手術が必要になります。インプラントは保険適用外の治療となるため治療費が高額になる、治療期間が長くなるなどデメリットもありますが、一方で天然の歯と同じようにしっかり噛んで食事ができる、見た目も自然で笑顔にも自信が持てるようになるなど、メリットも多くあります。

【歯を失ってそのまま放置すると起こる症状】

時々、歯を失ってそのまま放置してしまう方がいらっしゃいますが、歯を失うと噛み合わせのバランスが乱れてしまいます。そのまま治療せずに放置してしまうとお口の中だけではなく、全身にも悪影響が出てきます。
また一本の歯を失ったことで、他の歯の喪失につながり多くの歯を失ってしまうケースもあります。

①隣の歯や噛み合う反対の歯が移動する
歯を失った部分にできたスペースに、隣の歯が倒れてきたり、噛み合っていた歯が伸びてきたりします。

②噛む力(咀嚼力)の低下
歯がない部分の咀嚼がうまく機能しないため、咀嚼力の低下につながります。

③食事が偏ってしまう
歯がなくなり上手く噛めないため、硬いものを食べなくなったり、食べにくいものを避けるようになります。

④消化力の低下
きちんと噛み砕いて飲みこむことができないため、食べものの消化に時間がかかります。

⑤喋りにくくなる
歯がないと喋っていても空気が抜けてしまったり、発音に支障がでます。

⑥顎の骨が痩せてくる
噛む力が顎の骨に伝わらないため、顎の骨が痩せてくることがあります。

など、歯を失ったままにすると起こりうる悪影響が多くあります。
この他にも歯を失ってから顔立ちが変わった、という方もいらっしゃいます。ご年配の方など、口元のハリがなくなりぐっと年老いた印象を与えます。
これは顎の骨の刺激がなくなることで骨量が減少することが原因だと考えられます。
そうならないために、歯を失った場合はその部分を補う治療を速やかに選択することが最も重要です。

【歯を失った時の治療法】

歯を失った時の選択肢は大きく分けて三つあります。
「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」、どの治療にもメリット・デメリットがありますが、保険が適用できる「入れ歯」と「ブリッジ」について詳しくお話しします。

入れ歯について

入れ歯は、人工の歯を用いた取り外しができる装置で、歯を失った部分を補う治療です。(義歯とも呼ばれます)
保険適応の入れ歯と保険適応外の入れ歯があり、ご自身で選択することができます。
入れ歯は取り外し式なので毎日取り外して洗浄する必要があります。
注意点は部分入れ歯の場合、入れ歯のバネをひっかける歯(鉤歯)にどうしても負担がかかってしまうことです。入れ歯に噛む力がかかると鉤歯(こうし)に大きな負担が及び、やがて揺れてきて抜歯しなければならなくなることがあります。そうなるとより大きな部分入れ歯へと移行することにつながってしまいます。
また、前述したようにどうしても違和感や天然歯に比べて噛みづらいといったデメリットもあります。
メリットとしては保険が適用できること(材料によります)、短期間で作成が可能な事などが挙げられます。

ブリッジについて

ブリッジは失った歯の両隣の歯を削り、それを支台にして補綴物(ほてつぶつ)を被せることで失った歯を補う治療です。
こちらも入れ歯同様、保険適応のブリッジと保険適応外のブリッジを選択することができます。
メリットとして、保険が適用できること(材料によります)、「固定式」なので入れ歯のような違和感もなく天然歯に近い噛み心地などが挙げられます。
デメリットとしては、ブリッジは失った歯の両隣の歯(支台歯)が健全な歯であっても削る必要があり、支台となる二本の歯は、失った歯の部分も含め三本分の咬合力を支えることになります。

すぐに支障が出るわけではありませんが、長期的に見ると支台歯の二本に大きな負担がかかり、将来的に揺れてくるなどの支障が出ることも考えられます。
また支台歯となった歯を二次虫歯や歯周病などで失い、さらに隣の歯を削って長いブリッジにする、ということが起こることも少なくありません。

また保険外のセラミックなどのブリッジを選択すると、インプラント一本分くらいの費用がかかる場合があるため、歯科医としっかりと相談して決めることが大切です。

ブリッジ治療や入れ歯治療は、残された歯に負担がかかります。
歯を一本でも多く残すためには、他の歯に負担をかけない治療を選択することが大事です。
その方法が「インプラント」です。
近年では幅広い年齢層の方にインプラント治療が選ばれていますが、中でも40〜50歳の方には特に多く選ばれています。

40〜50歳の年代は、生活習慣や加齢による影響で歯を失うリスクが高まる時期です。若い頃からの口腔ケアが不十分であった場合、歯周病や虫歯が進行し歯を失うことがあります。この年代での歯の喪失は、生活の質に大きな影響を与えるため早めの対応が重要です。

【40~50歳の方が歯を失う主な原因】

①歯周病
40〜50歳の方々が歯を失う主な原因にはまず、歯周病が挙げられます。
歯周病は、細菌が原因で歯茎の炎症が進行し歯を支える骨が溶けることで歯が抜け落ちてしまう病気です。

②虫歯
次に挙げられるのが重度の虫歯です。虫歯を放置して進行すると歯の質が溶けてなくなるだけでなく歯の中にある神経も虫歯菌に侵されてしまい、抜歯が必要になることがあります。

③全身疾患
糖尿病などの全身疾患が原因で歯を失うこともあります。

④外傷
事故やスポーツによる外傷も歯を失う原因となります。

40~50歳の方々にインプラントが適している理由

老後の歯の健康を維持するためには、中高年からのインプラント治療が有効です。
インプラントは天然歯と変わらない咀嚼力があるため、しっかりと噛むことができます。なぜしっかり噛めることが大切かというと、高齢者になるとオーラルフレイルと呼ばれる状態になりやすいからです。

オーラルフレイルとは

オーラルフレイルとは、歯やお口の機能が衰えた状態のことをいいます。
「喋りにくい・飲み込みにくい・むせる・こぼす」など、舌を含めたお口の周りの筋肉の衰えで起こります。
咀嚼力(噛み砕く力)や咬合力(歯を噛んだ時にかかる力)と残っている歯の本数は密接な関係があることがわかっていて、一般的に歯が20本以下になると、咬合力は一気に低下してしまいます。歯の本数が少なくなるほどオーラルフレイルに陥りやすくなるというわけです。
中高年の方々は特に高齢になってからもしっかりと噛んで食べられる歯を維持することが最も重要となってきます。
入れ歯やブリッジでも噛むことはできますが、天然歯に比べて噛む力は劣ります。入れ歯が合わなくて痛いから食べる時には外して食べる、という方も時々いらっしゃいます。

 

咀嚼力の低下によって噛めなくなる

柔らかいものばかりを食べるようになる

噛むために必要な筋力が弱まっていく

 

このような負の連鎖が起こり、結果的に食欲の低下につながり、やがて栄養不足に陥って免疫力が低下してしまうのです。
そうならないためには、ご自身の歯でしっかりと咀嚼する力をキープし続けることが大切です。若いうちから歯をしっかりセルフケアし、歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアを受けておくことで、歯を守ることができます。
歯を失ってしまった場合には、咀嚼力を下げないためにもインプラント治療が適しています。

また年齢とともに顎の骨量は減少します。この現象は「骨吸収」と呼ばれていて、天然歯の歯根部分は顎の骨の中に埋まっているため、歯を失うと顎の骨は次第に痩せていきます。しかしながらインプラントは直接顎の骨にインプラント体を埋め込むため、顎の骨に直接刺激が伝わるので顎の骨が痩せてしまうのを防ぐこともできます。

老後の歯の健康のために中高年からインプラント治療を選択した方がいい理由

1. 自然な見た目と快適な機能

中高年の方々がインプラント治療を選択する最大の理由の一つは、インプラントが天然歯と変わらない見た目と機能を提供してくれるという点です。インプラントは顎骨にしっかりと固定されているので硬い食べ物でも問題なく噛むことができます。これは老後においても健康的な食生活を維持するために非常に重要です。また、綺麗な口元を保つことは見た目としても印象がよくなり若々しくなります。


2. 顎骨の維持

先ほども少し触れましたが、歯を失うと顎骨は使われなくなるため徐々に減少していきます。これは顔の輪郭に影響を及ぼし、老化を促進する要因となります。インプラントは顎骨に刺激を与えて骨の代謝を促進するため、顎骨の減少を防ぐ効果があり結果的に顔の輪郭を保ち、若々しい外見を維持することができます。


3. 長期間の安定性

インプラントは適切なケアを行うことで長期間にわたって機能し続けます。従来のブリッジや入れ歯に比べて寿命が長いと言われています。中高年からインプラント治療を受けることで、老後も安定した歯の機能を保持しながら生活の質を高く保つことができます。


4. 健康的な食生活の維持

インプラントは天然歯に近い噛む力を持つため、様々な食事を楽しむことができます。歯を失うと、硬い食べ物や噛みにくい食べ物を避けるようになり、そうなると栄養バランスが偏り健康を損なう原因となります。インプラントで噛む力が回復し、バランスの取れた食事を楽しみながら老後の健康を維持できます。


5. 全身の健康への影響

歯の健康は口腔内だけでなく、全身の健康にも影響を与えます。例えば、噛むことで脳に刺激が伝わり、認知機能の維持に役立つとされています。またインプラントでしっかり食べ物を咀嚼することで内臓への負担を減らすことができます。インプラントにすることで全身の健康を保つことができます。

人生を豊かに楽しく生きていくため、失った歯を取り戻すことは大変重要だと考えます。
美味しいものを美味しく食べる、季節ごとの旬の食材を食べる、ということは何歳になっても大切なことです。
インプラント治療は、老後も健康で充実した生活を送る一歩を踏み出すことができます。
私たちは皆様が安心してインプラント治療を受けられるよう、全力でサポートいたしますのでどうぞお気軽にご相談ください。