阪急塚口駅から徒歩6分の総合歯科医院

電話予約 気軽にご連絡下さい ネット予約 24時間受付中 LINE予約 予約受付中

History

開業ヒストリー
〜15年のあゆみ〜

  • TOP
  • 開業ヒストリー
    〜15年のあゆみ〜

オオマチ歯科クリニック
開業への思い

開業への思い

僕が開業を決断した1番の決めては母が他界した事でした。僕が28歳の時に母が突然他界しました。突然の出来事でしたが、なぜかわからないですが、素直に受け止める事が出来ました。周りの人たち、家族も含めてですが、みんな受け止め切れていない事が逆に僕を冷静にさせてくれたのかも知れません。色々な状況や価値観が一変しました。兄も姉も東京に住んでおり、関西にいたのは僕だけだった事もあり、僕は末っ子でしたが、父と一緒に住む事になり、実家に戻ることになりました。

後に父に聞いた話では、3人の中で一番優しい性格の僕が親の面倒を見る事は両親の間で決まっていたそうです。今思えば、ことあるごとにそう言った話をされていた気もします。僕もなんの疑いもせずそれを受け入れていた感じはあります。住む家が変わらない、変えれないという環境の変化と共に、「一生住む家が変わらないのであれば、これから診る患者さんをずっと見続けたい」という思いで開業する事を決意しました。開業する場所を探す中で、塚口という場所が候補地に挙がりました。この候補地を見た時、「ここだ!」と運命的なものを感じました。地元が伊丹であり、学生時代に通っていた学校への通学路の通過点であった為、小さい頃からなじみのある場所でした。祖母が塚口の教会によく通っていたので、おばあちゃん子の僕は祖母に連れられてよく遊びに来たものです。今はなくなってしまいましたが、サンサンタウンにあったコーヒーの青山さんにはよく行った記憶があります。

阪急神戸線と伊丹線が交わる駅であり、人口も多く、ベットタウンのため、地域密着型の診療を行えるだろうという事。そして、落ち着いた街の雰囲気が、目指した医院像に雰囲気があっていると感じました。そして、昔のうっすらとした記憶をたどり、この塚口という地で、この地域の患者さん達と一生お付き合いしたいと感じ、ここで開業したいと思いました。開業にあたっては色々な条件の制約はありましたが、なぜかここで開業したいという思いは日に日に強くなっていき、僕を突き動かしました。そして全ての条件をクリアし、念願の開業をする事が出来ました。

全ての患者様に対して愛する家族に行うように治療する」「スタッフ全員が家族のような楽しく仲の良い医院を作る事」の二つを掲げ、これからも尼崎市塚口のより多くの人々の歯の健康を保ち、そして当院に関わる全ての人に愛情もって関わっていく事をここに誓います。

開業〜1年目

理想通りの出発期

開業は不安との戦いだった

理想通りの出発期

たくさんの経験を経て、たくさんの勉強をしてきたので、治療の腕には自信のある状態で開業しましたが、開業準備は初めてのことも多く、基本的には何事でもポジティブに乗り切ってきた僕も、この時ばかりは不安との戦いで生まれて初めて胃潰瘍になりました。ただ苦労の甲斐あってか、内覧会には2日で600名の方に来ていただき、開業初日から多くの患者様に来ていただく事が出来ました。ひとえにオープニングスタッフをはじめ、非常にたくさんの関係各社の方々のおかげです。

非常にありがたい事でしたし、非常に嬉しかったです。なかでも、勤務していた頃の患者様がわざわざ遠方から何名か付いてきてくれた事は本当に嬉しかったです。中には1時間以上かけて通って下さる患者様もいらっしゃいました。ちなみに10年経った今でも通ってくれています。

ただ、経営については全く勉強せずに開業しましたので、開業後は当時一緒に働いていた妻と毎晩遅くまで残り、経理処理やその日の反省会をしていました。僕の至らなさをカバーし、こんな事に付き合ってくれた妻には今でも頭が上がりません。

「スタッフ全員が家族のような楽しい医院を作る事」を目標に

「スタッフ全員が家族のような楽しい医院を作る事」を目標に

小さいお子様からご老人まで家族ぐるみでご来院いただける地域密着型の歯科医院として、より多くの尼崎市塚口の人々に貢献できればという思いで、土日祝も診療し、夜も9時まで診療する事を決めてスタートしました。たくさんの患者様に慕われてきた医院に勤めてきた経験も活かし、開業初月から順調な滑り出しでスタートしました。

ただ、今までメインで勤めていた医院はスタッフ定着率が悪く、そこだけはひっかかっていました。そこで「スタッフ全員が家族のような楽しい医院を作る事」を目標に掲げました。

自分なりにはその辺も何か自信があったようで、今では本当に恥ずかしいぐらい根拠のない自信であり、全くよく考えもしなかった浅はかな考えだったと反省しています。

滑り出しが順調だった僕は変な自信を持ってしまい、より多くの患者様に自分が正しいと思う治療を提供する事を第一に考え、一人一人の患者様やスタッフの満足を第一に考える妻との考え方とぶつかり、ケンカするのが嫌な妻は1ヶ月程で退職してしまいました。今思えばここがマネジメント失敗の始まりでした。

今考えれば、あの時にもっと素直に妻や従業員の話に耳を傾けるべきでした。治療以外のことにも色々と配慮するべきでした。頑張って準備してきて、順調な滑り出しをした僕は少し調子に乗ってしまっていたんだと思います。

開業から1〜2年目

勉強不足を知らされた
混乱期

大いに悩み、自分なりの答えを模索

勉強不足を知らされた混乱期

開業してすぐ一つ目の壁にぶち当たりました。それは今まで勤務していた診療所との患者層の違いでした。今までは人の入れ替わりが激しく、若い人が多い都会で仕事していた為、老人や子供の患者さんが少なかったのですが、ベッドタウンである塚口で開業し、求められる治療の違いに戸惑いました。そこで開業後すぐに、求められる治療ができるようにと入れ歯の勉強会や小児歯科の勉強会に行きました。またここで勉強にハマってしまい、たくさん勉強しに行きました。

それらの勉強会はかなりレベルが高く、治療レベルを向上させるのには良かったのですが、治療のレベルが上がるのと同時に今まで自信を持ってやってきた自分の仕事や医院のレベルの低さに愕然とし、ストイックに治療のレベルを上げようとする僕にスタッフがついて来れていない事へのイライラが増し、スタッフとの乖離が起き始めました。今考えれば患者さんの事しか考えておらず、スタッフの事を全く考えていない一人よがりの治療スタイルになっていました。これが決め手となり、その後は人の入れ替わりが激しくなり、5年程で数え切れないほどのスタッフが辞めていってしまいました。

さらに深い歯科の知識を手に入れた時には、その知識を患者さんに反映させる事への技術的な部分での難しさに加え、スタッフを含めた医院に落とし込む事への難しさと無力さに、歯科医師になった事を後悔した時期もありました。でも、僕のポジティブな性格は、その深い知識を手にいれることで、いろいろな事を改める機会も得ました。


その一つが予防の大切さです。これだけ難しいミクロ単位の技術、そして机上の空論とさえ思える理論上の考え方を臨床に落とし込むよりも、まず虫歯にならない、歯を削らない、歯を失わない環境を作る方がいかに簡単で、患者さんにとっても有意義かという事です。このミクロ単位の技術を臨床に落とし込むには技術、手間、費用、時間が術者だけでなく、患者様にも絶対にかかります。人間は痛い目をみないと中々行動を起こせない生き物と思うのですが、歯にとっては痛い目に合うという事がどれくらい大変な事かを伝えて、そうならないように伝え、患者様のお口の環境を整えていくのがオオマチ歯科クリニックの使命だと感じるようになりました。

開業して3〜4年

マネジメント崩壊期

崩壊し始めたマネジメント


開業して5年ガムシャラに走ってくる中で支持して下さる患者様も着実に増え、医院としては順調に見える中で内情はボロボロでした。自分ばかり頑張っているのに思い通りに動かないスタッフにイライラし、こんなに頑張っているのに思い通りの結果が出ない事にもイライラし出しました。そして、仕事が面白く無くなってきました。今は本当に自分のいらだちがたくさんのスタッフや周りの人に迷惑をかけた事をすごく反省しています。

経営を考えたドクターとの出会い

そんな最中同級生の紹介で一人の若手ドクターが当院に就職してくれました。入社した時点でドクターとしては4年目でしたが、歯科医師としての仕事はしておらず、父親の仕事(非常に大きな医療センター)の手伝いをしながら経営の勉強をしている異色のドクターでした。

僕が歯科医師の技術的な部分を教えながら、彼から経営の勉強を教えてもらっていました。歯科医院を経営している僕が、何も経営していない彼から経営の勉強を教えてもらうというおかしな話でしたが、僕にとってはすごく勉強になりました。まずは彼と出会って一番に学んだ事は本を読む習慣でした。本といっても今まで歯科の治療に役立つ本しか読んだ事がなかったので、初めて経営学の本を読みました。

経営学とはお金を儲けるための学問ではなく、組織として仕事をうまく動かすための学問であり、従業員を満足させるための学問である事を知りました。

医療に携わるものが金儲けのための勉強するなんてナンセンス、経営の勉強会なんてしてる場合ではないし、そんな勉強をしているやつは守銭奴だ!なんて考えていたその頃の僕には衝撃的でした。良い医療を提供する事を正義とし、お金儲けする事を悪としてしまっていた僕には目から鱗の考え方でした。

そして、経営とはお金を稼ぐ前に人を育てる事の方が大事であることを学び、人を育てるための軸となる医院の方針と評価の基準を明確にする為に25の行動指針12の医療理念14の経営理念を作りました。

医院の雰囲気は非常に悪く、苦しい時期が続く

ただ、この3つの医院の方針を作っただけではまだまだでした。今までマネジメントに関して全く手をつけていなかった事は医院経営に予想以上のダメージを与えていました。やはり今まで歯科医師として10年以上経験してきた治療の方針や医院経営の考え方を変えるのは難しく、まずは自分の行動や考え方を変えるのに結構な時間と労力を要しました。また、一度周りに与えたマイナスイメージを払拭するのは難しく、蓄積されたスタッフからの信頼度も低かった為、「どうせまた元に戻るだろう」という予想と共に医院の雰囲気はなかなか良くなりませんでした。この頃の医院の雰囲気は非常に悪く、医院の方向性の転換について来れない者もいて、スタッフの入れ替わりは激しいままでした。僕も方向性の変更に自信を持てず、探り探りで方向転換していた為、その頃のスタッフにはよく「院長が何を考えているのかがわからない」と言われたものです。この頃のスタッフには大変迷惑をかけてしまったなと反省しています。

幸いそれぞれのメンバーは患者さん想いなとこはあったので、スタッフそれぞれが勉強をしたり、患者様の為に働いてはいたので、治療や接遇などの患者様に提供するクオリティーは一定のレベルで保てていました。しかし、それぞれが別の方向を見ている為一体感はなく、また長く続いているスタッフが少ない為積み重なる事はなく、積み上げては壊れての繰り返しでした。そこで目指していく方向を実現する為に大きな決断をしました。それは診察時間の変更です。

開業5年の大きな変化

経営を意識して考えた
大きな転換期

まず、自分の中での理想とする医療の形、歯科医院の形の再確認とそれに伴う「方向性の転換と表明」を行いました。

都会の歯医者でなく、地域密着型のかかりつけ医へ

かかりつけ医とは、地域に根付いた医師の事であり、その名の通り一人一人の患者さんの情報を管理し一生涯お付き合いをしていく医師の事である。そしてその使命は、地域との知識の共有、連携、そして地域のコミュニティーへの参加だと考えました。そのためには地域の事を知る為、コミュニティーに参加する為の時間と努力、そしてその時間を確保する為のシステム作りが必要と考えました。

レベルの高い治療の提供

日進月歩の医療技術やレベルの高い医療を提供する為には、知識の向上とアップデートが必要です。今まではクリニックをみんなに任せて自分だけ勉強会への参加していればいいと思ってましたが、クリニック全体で勉強できる環境を整えない限りは、どれだけいい技術を手に入れてもどれだけレベルの高い知識を身につけても、いつまで経っても患者さんに活かしきれない事に気づきました。つまり、レベルの高い治療の提供する為には、個人の技術力だけでなく、医院力の向上が必要だったのです。医院力とは一人一人のスタッフの力の総和であり、医院力の向上の為には働きやすい環境の整備(みんなが長く働くことの出来る環境作り)とスタッフの結束力(チームワーク)の向上が必須です。そしてその環境を長く保つ為には、良い人材を確保できる環境の整備が必要だと考えました。

オオマチ歯科クリニックに
関わる人を幸せにする

より多くの人を癒す事も大事だが、一人一人の患者さんやスタッフ、そして当院に関わりを持った全ての人達を幸せにするには提供する治療や接遇などの全ての商品価値を高める必要性があり、末長く継続出来る安定したマネジメントのシステムが必要だと考えました。この3つの考えの下、小さいお子様からご老人までより多くの尼崎市塚口の人々に貢献できればという思いで 開業した医院を、当院に関わる全ての人と家族ぐるみで末長く付き合える地域密着型の医院になるべく、2014年4月より診療時間の変更を行いました。そして、ミーティングや院内での勉強会なども定期的に開き、医院の方向性を共有したり、仕事観を共有しながら、色々な教育(医院力の向上)に力を入れる事にしました。


予防歯科との出会い

そしてもう一つの大きな変更は診療形態の変更です。歯を削る歯医者から、歯を削らないようにする為の歯科医院への変更です。先ほど説明に出てきました経営を考えたドクターは多くのコミュニティーに知り合いがいて、そのおかげでたくさんの歯科医院に見学にいかせて頂きました。その中で学んだもう一つの大きな学びは予防歯科との出会いでした。治療の勉強が全てで、虫歯や歯を失って困った患者さんを治すことが歯科医師の最高の仕事だと考えていた僕にとっては、今まで知りもしなかった考え方でした。

歯を治す歯医者から、虫歯や歯周病にさせない為の歯科医院へ

歯科医師の仕事は、虫歯になった歯を削る仕事と思っていましたが、そんな単純なものではありませんでした。歯科医師の仕事とは、口を通して全身の健康にも関与するとても素晴らしい、やりがいのある仕事でした。日本では大学受験の学力の問題もあり、医科の下に位置付けられていますが、仕事の内容としては、決して医科の下にある科目ではなく、並列してあるべき科目、むしろ人は口から入る物によって形成されているという考え方の元に考えるなら医療の中でも上位に値する科目です。欧米を始め、諸外国では歯科は医科を卒業後専攻科目として医科の上に位置付けられる科目であり、本来は日本でもそうあるべきだと思います。


僕も日本の考え方に従い、主に虫歯等の痛みに悩む患者様のために診療していました。しかし、予防歯科と言う分野に出会って、痛くなってから治療するのではなく痛みを出さいように、虫歯にならないようにすることの方が、より患者様にとって良いことを認識し、予防歯科中心の医院へと変わりました。もちろん虫歯の治療も行いますが、将来虫歯にならない為の成長期での矯正治療も当院で行うことができるようにし、なるべくご自身の歯をきれいに残せるようにすることをコンセプトにしました。

治療のこだわりの変更

歯をなるべく削らないという考え方に基づいて治療する中で、小さく削って白い詰め物で治すCRという方法にもこだわりだしました。

今はミニマムインターベンションと言われるなるべく小さく治す方法が良いとされています。歯は一言で言えば白ですが、白と言っても人によって異なります。いや、同じ人でも前歯と奥歯、厳密に言えば一つの歯の中でも1色では表現できません。ですので、このCRという白い詰め物で治す方法は、人によっては色合わせが結構難しいのですが、普通の歯科医院では6色多くても10色ぐらいしか取り揃えていません。当院でも保険適応内のものはそれぐらいですが、保険外のものも含めれば30種類以上の色を取り揃えています。たくさんの色を使わなければ周りの歯の色と馴染まないからです。せっかくこだわるならどんな複雑な歯の色にも対応できるようにしよう!と考えたからです。そして、もう一つの治療のこだわりはできるだけ自分の歯を使う、可能な限り残すことを意識した治療法です。

日々成長する文化とは

アピコ(歯根端切除術)やMTM、ヘミセクション、MTAセメントを使った修復なども行い、当院ではインプラントの意味も残りのご自身の歯を良い状態で残すためのものという意識で行っています。また、患者様にとっては何個もの病院を行ったり来たりするのは大変だと思います。たくさんの人に口の中を触られるのも嫌なのではないか?という思いがあり、難しい抜歯や難症例のインプラント、矯正などもできる限り紹介はせずに当院で治したいという想いがあります。その為に日々治療技術の向上にいそしみ、新しい知識を取り入れる努力を行なっています。そしてあらゆる生活背景の患者様に対しても、その方にとってのベストの対応ができるように、患者様からの聞き取りに力を入れています。

開業してから6〜7年

マネジメントに没頭した
試行錯誤期

諦めずに目的を見据えながら

治療のこだわる部分の変更に関しては、多少慣れない部分や習慣化できていない部分はありましたが、医院のシステム化を行い、地道に繰り返しながら自分の考え方を変えていくことは出来ました。やはり医院全体に落とし込むのは手間取りました。一度決まったもの、浸透したやり方を変えていくには困難がありました。

今までも新しい技術が入る度にやり方の変更はしていたので、自分の中ではそこまで抵抗感なく変更していく事は可能でしたが、医院全体に落とし込むのは相変わらずやりにくさを感じていました。


今までも変更の度に「また変わるんじゃないのか?」「また変わったり、元に戻るんだったらもう適当にしておこう」「勉強会行った後のいっときのブームだろうしうまくいかなかったらまた元に戻るだろうから適当にしておこう」という部分が見えていましたし、僕自体がみんなに期待していなかったので、正直今まではそんなものだと思っていました。今考えれば、そういう態度や変更に伴うみんなのめんどくささ等を全く考慮していなかった事、なんでも一人で出来ると思い上がっていた部分がそういう状況を産んでいたのだと反省しています。

ただ、今回は変わる理由を説明し、患者様の為、医院の為、そして何よりスタッフそれぞれの為を思っての変更である事を強く意識し、伝える事で、みんなの中で今までとは少し違うのかな?とは思わせれたとは思ったのですが、やはりそう甘くはなく、そんな簡単には変わりませんでした。というか僕の事をみんなが信じていなかったのだと思います。みんなの為にと考えてもうまくいかない事に失望して、何度も心折れそうになりましたが、今回はしっかりとした目的を持って変更を行った為、諦めずに目的を見据えながら変更を無事遂行できました。



しかし、最も向き合わなければいけない部分、自分が理想とする医院(みんなが楽しく長く働ける歯科医院)を作る為に変更を必要とする部分は、誰が見ても明らかに人の問題でした。この部分は大きな変革に繰り出すにあたって、自分の手だけでは無理だという事は自覚していた為、僕の中高の同級生の衛生士さんに来てもらう事にしました。彼女は高校卒業後も何度か会っており、とても素晴らしい人格者である事も認識していましたので、お願いすることにしました。この頃から採用に力を入れ始め、色々な手法で良い人財を確保、取得する為に全力を注ぎました。その結果、同時期に素晴らしい人格の衛生士さんが新入生として入社してくれました。この子が入ってきてくれた事で徐々にではあるけど、確実に変わり出しました。

そして大きく動きだしたのは、先ほどから話にあがっているドクターがご自身のクリニックを開院することになり退職した後でした。彼には経営を学ぶきっかけを作ってもらったり、先生としても真面目に仕事していただいた事はすごく感謝しています。しかし、僕が望んでいる医院像と彼の目指す医院像は根本的に違った為、「船頭多くして船山に登る」状態に陥っていたのだと思います。やはり僕がしっかりしていない事が今までのたくさんのスタッフを苦しめていたんだなと改めて申し訳なく思っています。彼が卒業した後、まだまだくっきりとはしていない目的ではありましたけど、一歩ずつ探りながらですが前には進み出しました。

開業してから8〜9年

医院の雰囲気が
好転し出した幕開け期


チームワークを高める為に数々のイベントも行いました。2016年からは院内旅行も毎年行く事になりました。小さい問題はまだまだ山積みでしたが、確実に良い雰囲気になっている事を実感しながらだんだんと仕事も楽しくなってきました。そして何より、スタッフ一人一人の事をよく見るようになりました。できていない所、目につく所を見るのではなく、それぞれの良い所、できている所を見るようにしました。すると一人一人のことがどんどん好きになっていきました。

初めは定着しなかった予防の患者様も、優秀な衛生士さん達のおかげで予防する事の意味や大切さを理解してくれるようになり、定着し始めました。患者さんの為、それぞれの成長の為、医院の成長の為にそれぞれが仕事してくれるようになりました。人や組織は勝手には育たない事を痛感しました。逆に、愛情もって育てると人や組織は愛情の量に比例してよくなる事を実感しました。

しかし、やはりそんなに簡単にはいかずこの良い雰囲気も終わりを迎えました。キーマンとなる衛生士さん達の卒業です。先に挙げた二人の衛生士さん達が同時期に退職する事になりました。二人とも衛生士学校の先生にならないか?というスカウトを受けたのです。どんな誘いを受けてもそれ以上にやりたい事を当院で作る事ができる環境を作れていなかった事は否めませんでした。永続的に楽しく働ける状態を作る為には、それぞれが成長できる環境を作らなければならないと感じました。次の課題はここだなと思いました。

開業してから10年

医院のブレない
方向性の確立と
それに伴う改革

みんなで支え合い、助け合う


この10年でたくさんの失敗を経験し、改善を繰り返した事でやっと自分の中で医院のブレない方向性を持つ事ができました。患者様の為、それぞれの成長の為、医院の成長の為の3つの為を共通の仕事観として共有し、全てのスタッフが楽しく長く働ける環境を作るという目的を持って仕事をする中で方向性にブレは無くなり、自分の方向性や言葉にも自信を持てるようになりました。

ただ、ここまで来るまでにはたくさんのスタッフに迷惑をかけてきました。自分が入社した当初とは違う環境になり、自分が求めていたものではなくなってしまったスタッフの離脱も出ました。結婚や出産なども重なり、一時期の半分ぐらいのメンバーの数で10周年を迎える事になりました。結局最初の5年でオープニングスタッフは0になってしまい、この10年で長期勤務者は1名になってしまいました。楽しい思い出と共に辛い思いをさせてしまった子達もたくさんいます。この10年を節目に、これからは方向性をブラさず、みんなと思いや考え方を共有しながら、もう一人もそういう思いをさせないようにすると心に誓いました。

今いるメンバーは入社時点から同じ考え方、変わらない方向性で進んできたものばかりですので、それぞれの成長過程の中で課題点はあり、乗り切るときのしんどさはありますが、みんなで支え合い、助け合う事が出来るようになりました。起業して10年の組織の割には、まだ積み上げた量の少ない若い組織ではありますが、これまでの経験で良い基盤を作る事ができたので、ここからは着実に積み上げていきたいと思います。

開業10年間の変化

開業10年間の変化


この10年で一本でも多くの歯を出来るだけ長く持たせるのが当院のコンセプトになりました。歯医者が言うのもなんなんですが、歯は触れば触るほど歯の寿命は短くなります。これは絶対のルールであり、このルールから歯を守るには小さい頃からの教育、習慣、口内の環境整備が大事なのです。そこで今一番力を入れているのが、治療ではなく、“虫歯・歯周病・歯並びの予防と早期の環境改善”です。塚口オオマチ歯科・矯正歯科では、様々な最先端の治療の提供の他に、この“予防”を一つのキーワードに日々の診療をしています。

私たちは患者様自身のきれいな歯を1本でも多く健康な状態で保つお手伝いをしたいのです。 そして、お口の健口に貢献することで、体の健康にも貢献したいのです。 そしてQOLの向上にも貢献し、1人でも多くの患者様の人生に歯を見せて笑うことのできる喜びをもたらしたいと真剣に考えています。

その為、当院では他の歯医者ではあまり行われない歯を残す取り組みも積極的に行うようになりました。


歯を半分だけ残すヘミセクションや、部分矯正、歯根端切除術なども行い、状態の悪い歯でもまずは何とか残せるような方法がないかを考えます。また一般的には邪魔者扱いされる親知らずも無駄にはしません。移植なども行いますし、ご希望の方には歯髄バンクなどを提案することもあります。

歯は神が与えてくれた人間由来の素晴らしきもので、インプラントを含む代替品は歯には劣る事を知っているからです。それぞれの治療においてもドクター毎に得意分野を活かし、それぞれのドクターが自分の得意とする分野を高める為に勉強会に行き、常に進化させながら一般的なレベル以上のものを提供できる状態にしています。

当院はある特定の専門的な治療技術を必要とする患者様向けの医院を目指したのではなく、総合的に高い水準で治療を行い、より多くの患者様の健康な歯を健康な状態に保つための医院を目指しています。その為数名の得意分野の違うドクターが在籍し、歯周病に対するプロフェッショナルが数名在籍し、受付専任のスタッフ、院内に技工士も在籍しています。そして常に進化する中で、それぞれのドクターが得意分野を一定のレベル以上に保てた先に治療分野の拡大も図っています。今はカウンセリングを強化する為にカウンセリング能力に特化したスタッフの強化に当たっています。今後は全体的な接客のレベルなどの強化も行います。

やはり経営は人の力であり、自分一人の力はちっぽけなものです。

開業11年目


そしてついに、11年目に差し掛かり、それぞれの治療においてもドクター毎に得意分野を活かし、それぞれのドクターが自分の得意とする分野を高める為に勉強会に行き、常に進化させながら一般的なレベル以上のものを提供できる状態になりました。

当院はある特定の専門的な治療技術を必要とする患者様向けの医院を目指したのではなく、総合的に高い水準で治療を行い、より多くの患者様の健康な歯を健康な状態に保つための医院を目指しています。
その為、数名の得意分野の違うドクターが在籍し、歯周病に対するプロフェッショナルが数名在籍し、受付専任のスタッフ、院内に技工士も在籍しています。
そして常に進化する中で、それぞれのドクターが得意分野を一定のレベル以上に保てた先に治療分野の拡大も図りました。

そこで、この時ぐらいから当院は一人一人がプロとしての自覚と責任感を持って治療にあたれるようにする事を目的に、勤務医に矯正の全権利を任せる形で矯正を始めるようになりました。
そして勤務医と一緒に小児矯正(子供のための矯正)の勉強も初めました。

そして、自律したドクターが成長すると共に、院長である僕はインプラントを再度本格的に勉強始めるようになりました。
勤務医と一緒に勉強に行ったり、勤務医に教えながら一緒に練習したりもしました。フリーランスの先生が月に1回来てくれる事になり、歯科衛生士達も本格的に勉強をするようになり、自分達で症例検討会をするようになるまでに成長しました。

スタッフが医院経営の勉強会に参加したり、カウンセリングの勉強会に参加し出したりしたのもこの頃からでした。



予防の真髄に触れ、小児への取り組みこそが最も大事である事に気付き、小さい子にも好かれる歯科医院になるべくキャラクターを考えました。
そして看板を変えました。看板を変えるにあたり、訪問歯科も始めたのでそちらも変えました。
これでまさに「小さいお子様からご老人まで家族ぐるみでご来院いただける地域密着型の歯科医院として、より多くの尼崎市塚口の人々に貢献したい」という開業当初の想いは、時間帯や曜日などの利便性だけではなく、医院の経営の中にしっかりと形として作ることができるようになりました。

看板を変えてから一回だけ「看板が変わってから子供が怖がっちゃったんですよ〜」なんて意見を頂いた事もありましたが、気に入ってくれる子も多かったので一安心でした(笑)
やはり万人受けするというのは難しいようです(笑)


お口に中の写真を撮ったり、唾液検査をしてみたり、本格的な資料取りを始めるようになり、一人一人の患者さんのパーソナルな情報をしっかりと把握するようになりました。カウンセリングを強化する為に、カウンセリング能力に特化したスタッフの強化を図り、T.C(トリートメントコーディネーター)という役職も作り、患者さんからしっかりとお話を聞き取るという文化を少しづつ作り始めました。

予防を大事にする中で、同級生の紹介で保育園の園長先生と知り合う事がきっかけで、保育園の検診にも行くようになりました。
教育にも力を入れるようになり、新人さんの受け入れ態勢の強化を行いました。スタッフと共に他の医院に見学させてもらうようにもなり、実習生や中学生の職業体験の受け入れも行うようになりました。

今思い返せば、すごくたくさんの事が変わり始めた年でした。
医院全体みんなで動き出した大きな年だったと思います。 やはり経営は人の力であり、自分一人の力はちっぽけなものです。


この10周年の大変な時期を乗り切ったメンバーの中には強い絆が芽生えました。そしてそのご褒美を兼ねて行った院内旅行では、全員で行動を共にし、結束が固まったのは間違いありません。やはり仕事以外の部分でもチームの結束を固めることはとても大事なことだと思いました。



開業10年を過ぎ、考え方をスタッフみんなと共有するために、25の行動指針と12の医療理念と14の経営理念からクレドを作り、朝礼でクレドの唱和を行うようになりました。そしてコミュニケーションを大事にする為にインカムを導入し、それぞれが「積極的に返事をする事」を心がけるようにしました。
さらに、「朝の挨拶はハイタッチと共に」という習慣を付ける事で朝から元気になる事が出来るようになりました。
オオマチ歯科クリニックの行動指針No.3「元気よく挨拶、返事をする」に準じて、僕が率先して行うようにしています。最近はチームワークを第一に考え、朝は円陣を切ってスタートするようになり、助け合いの心を持つ事(フォロ体制の確立)を強く意識するようになりました。

今までこういったコミュニケーションのスタイルを少しバカにしていましたし、恥ずかしがっていましたが、浸透すると本当に良いコミュニケーションスタイルだと思います。これまでの経緯でスタッフとのコミュニケーションをたくさん取る事が良い関係性を作るのに大事なのはわかっていましたが、こういったコミュニケーションスタイルは
さらに良い関係性を作るのに役立つと感じました。まだ人によっては照れがある子もいますが、愛情もって関係性を深めていきたいと思っています。

妻には怒られるかもしれませんが、僕のスタッフに対する愛情は家族に対する愛情に匹敵するぐらいになりました。
これまで院長は孤独な仕事だと思っていたのですが、本当にみんなに支えられていると心から感謝できるようになりました。
今までは医院の成長の為が優先されていた僕の中の気持ちは、今完全にそれぞれの成長の為を優先出来るようになりました。たまに親の心子知らずというコトワザのようなすれ違いはおきますが、親子ゲンカのように最後はちゃんと気持ちを伝えあって和解するようになりました。

この10年の思い出はここには書ききれないぐらいあります。特に後半の5年は楽しい思い出が多いので、スタッフへの感謝の気持ちと共に皆様にもお伝えしたいのですが、
ちょっと親バカな子育て日記みたいになると思いますので、もしご興味のある方はスタッフへの感謝の気持ちの部分だけを形にした。「スタッフを笑顔にするために」をご覧ください。


たくさんのイベントを通して最近よく泣かされます。そしてよく泣かします。つい数年前までは「模型と仕事を愛する心のない人」という代名詞だった僕からは考えられない事です。ある本から「感動の多い組織は幸せな組織である。」という考え方を学びました。まさに今オオマチ歯科クリニックは幸せな組織に変わりました。



そして、一時期に比べると医院の雰囲気はとても良い状況にはなっていたのですが、まだまだ医院の文化レベルでは変わっていなかったのです。そして、何より僕の根本がかわりきっていなかったのです。目の前にあるものにフォーカスしてしまい、プロセスを見ずに結果を重視してしまい、失敗や悪い所、出来ない部分の改善を繰り返していこうとするスタイルで医院やスタッフを成長させようとしていました。そして患者さんと医院とスタッフがwin-win-winの状況を作りたいと言いつつも、
スタッフよりも医院、医院よりも患者さんという自分の中での序列を崩せていなかったのでしょう。そして、スタッフよりも「自分が我慢する」、「自分の方がやる!」というスタイルを貫いていた結果、スタッフにも「自分の事よりも医院や患者さんの事を優先するのが当たり前だろ!」という自分の価値観を押し付けていたのだと思います。
そのため、今思い返せば、たくさんの良い人財に恵まれ、医院の雰囲気はよくなっていたにも関わらず、人が辞める環境からは抜け出せず、結果を出す為に自分を殺すのが当たり前という医院の文化がはびこっていたと思います。

そして、その時にいいと思うことをどんどん取り入れ、方向転換を繰り返し、高い目標設定だけをして目的や方向性なしに進んでいたので、みんながついて来れていなかったのだと思います。

その結果、医院の成長は色々な数字として出てきて、対外的にはとても成長している医院であるように見えている反面、良い人材がやりがいのなさ、組織の上からの圧力やスタッフ間の問題で人が辞めることが収まらないそんな状態は続いていました。
人はそんな簡単に変わらない。変えれるのは自分と未来だけ。全ては自己責任。院長である僕がそういった考え方をマイナスな面で捉え、人に頼る事、信頼する事ができていなかったのだと思います。

そして、そういった問題点には気付かず、更なる成長を目指し…
本当は人が辞めるリスクを考えてだったと思います…スタッフを多めに採用しました。
新しいスタッフが5名入ってきました。その時寿大社や出産など重なり、既存のメンバーが4名しか残らない状況だったので、既存のメンバーよりも新入社員の方が多い状況でした。
そのため、十分な教育体制が整わず、新入生の期待や楽しみにしていた部分は裏切りや不満へ、不安は愚痴へと変わってしまいました。

開業12年目


そんな中、世界的に大きな問題コロナが蔓延しました。コロナは蔓延当時は得体の知れない感染力の強いウイルスであり、飛沫感染をし、かなりの確率で重症化し、死に至る可能性が高いとされていたので、口を触る「歯科」と言う職業は「もう終わりではないか…」とそんなことさえ頭をよぎりました。
蔓延し始めは、週の半分を閉め、患者さんの来院数を半分に抑え、スタッフの数も半分にし、感染対策を十分に行い、命の危険にさらされながら診療した時期もありました。
「こんな環境で仕事をさせるのか?!」と言うスタッフからの批判的な状況を感じつつも、やはり「医院を潰せない」、「それでも頼ってくれる患者さんがいる」そんな中でいろいろな葛藤にさいなまれながら治療を行っていました。
そんな中、ある時、この厳しい状況をみんなに伝えるべくお昼休みを使って緊急会議を行った時がありました。

その時に1人のスタッフと喧嘩になりました。その日お昼休みにみんなで遊ぼうとしていたスタッフに対して、「そんなことをしている場合ではないだろう。今のこの状況見てわからないのか?!」と医院の事しか考えることができなかった僕に対して、当時「お金と自分のために働いていて、休み時間は自分のもの」という考えていたスタッフとの意見の相違が起こしたものでした。
今思えば、僕がスタッフのことを考えていなかったからこそ、スタッフも僕や医院のことを考えることがなかったのだろうと思います。
そしてこのスタッフとは診療後に 3時間にも及ぶ話し合いを行い、考え方のすり合わせを行いました。
その後もこのスタッフとは、ことあるごとに、診療後に 数時間にも及ぶ話し合いを行う事になりました。
この頃は誰一人として想像していなかったと思いますし、多分本人が一番驚いているだろうとは思いますけど、何を隠そう、このスタッフは、今僕の右腕として、誰よりも医院の為、みんなの為に働いてくれているスタッフです。
ここから先、当院の優秀なスタッフ達の成長と比例して見られる医院の成長も見てもらいたいのですが、特に彼女の成長と共に見られる医院の急成長を是非ご覧ください。彼女の成長は、たくさんの人に勇気と希望を与えてくれると思います。


2019年より立ち上げた訪問事業は、このコロナの蔓延により、完全に失敗に終わりました。訪問を任せていたドクターが退職する事になり、
一度完全に訪問事業の終焉も見えましたが、将来的な当院のビジョンの中に、スタッフと医院の成長の先に訪問事業での地域貢献がある為、簡単には辞めることは出来ませんでした。
色々なイベントも自粛モードになりました。
ただ、その中でも出来る事、コロナ禍だからこそ(患者さんを十分に診ることが出来ない今だからこそ)出来る事をという事で、医院の仕組み作りや、教育の仕組み作りに力を入れました。
全体的な接客のレベルなどの強化も行いました。

そしてコロナ騒動が多少おさまった頃、歯科での感染がほぼ見られないとわかり、一安心はしたものの、スタッフ間での感染の危険性からスタッフ間のコミュニケーションが圧倒的に減りました。にお昼ご飯はバラバラで食べるようになり、一緒に食べる時でもパーテーションをつけしゃべらずに食べるとそんなスタイルでコミュニケーションの量は減っていきました。もちろん診療中の必要なコミュニケーションを行いますが、やはり診療以外のコミュニケーションの不足がスタッフ間でのチームワークを下げる1つの要因になっていたと思います。既存スタッフが新入社員の文句を言い、新入社員が反発する。新入社員が既存スタッフの文句を言い、その険悪なムードがお互いにわかっている状態でした。


そんな中、2020年の年間計画の中にオオマチ歯科クリニック初のキッザニアを計画していたのですが、コロナ禍の中での開催は流石に厳しいと判断し断念しかけていたのですが、患者さんの中に白血病の男の子がいらっしゃって、「その子の思い出をみんなで作ろう!」という想いからその子の家族の為だけのキッザニアを開催することになりました。

開業13年目


コロナが少し落ち着き、2年前の実習生時代に「当院に就職したい!」と言ってくれていた子が就職、この年も実習生の中に「当院に就職したい!」と言ってくれる子がアルバイトとして来てくれる事になりました。少しづつイベントも増やし、コミュニケーション量を増やしながらチームワークを高めていきました。
まだコロナ窩だった為、賛否両論はありましたが、参加したいメンバーだけで、新入生歓迎会も合わせた1泊2日の旅行に行きました。
ただ、この頃には完全にスタッフの中ではグループができ、組織の崩壊はスタートしていました。
そんな中2019年入社組が相次いで3名退職そして寿退社でハワイメンバーが1名、感動のプレゼントを残し卒業しました。


2021年も院内、院外でたくさんのミーティングや勉強をする事でスタッフ一人一人が成長してくれました。
そして一人一人の成長が、医院の成長に繋がりました。


先ほどコロナ禍で大喧嘩したスタッフが、先輩として、そして組織の中の上の立場の人間として育っていくための勉強会に参加し、その参加者300名余りの中での2名しか選ばれない栄誉のある賞をいただきました。そして、教育の問題を解決するために、たくさんのマニュアルを作り、みんなをしっかりと評価するための評価制度を作り、そのことが認められ、教育が弱いことが問題で人がやめることが絶えなかった医院がマニュアル作成の最優秀賞をいただくことができました。これまで学術の勉強しかしていなかった僕が経営の勉強をすることで、組織としてとても成長することができるようになりました。

開業14年目


そして、人の入れ替わりはまだある状態ではありましたが、明らかに採用の質が上がり、長く勤めてくれるスタッフが増える事で医院は安定し始めている事を感じる事ができていました。そこで、さらに採用と受け入れ体制、教育にとことん力を入れました。もともとは少数精鋭と言う考え方が好きで、時間を無駄をしているスタッフ、働いていないように見えるスタッフを見るのが嫌だったため、最小限の人数で仕事をしていました。
まさにこれが教育に時間をかける事が出来ない原因であり、人が続かない大きな原因である事がわかりました。
そこで、教育係が診療中に教育の時間を作れる仕組みを作り出しました。

入社式を行い、診療後には進捗状況の確認とフィードバックを行うようになりました。
僕もスタッフ一人一人と月に1回ご飯を食べながら話をする機会を作りました。
わざわざ岡山まで新人が参加する勉強会を見に行くという過保護ぶりまで見せるようになりました(笑)
そして、採用条件が不明確であり、「採用してから見極める。」そんな形の採用をしていましたので、「一度採用したメンバーとは死ぬまで関わる!」という採用、教育スタイルを取り、採用に医院の全員で関わり、多角的に見る採用スタイルに変えました。

そうする中で素晴らしいスタッフたちが採用されていき、
「みんなで採用し、みんなで育てる」という文化を作ることで教育にも力を入れていきました。
そういった教育スタイルの中で良い人材はすくすくと成長し、自分一人で練習する子も出て来ました。


組織を安定させるのにとても重要な感謝を伝えるワークを朝礼に中でやり始めました。
外部のコンサルタントにみんなの話を聞いてもらう時間も作りました。
良い人材が育つことで、教える側の成長にもなり、組織化が行われ、みんなが目の前の仕事だけではなく、患者さんの事、医院の将来のこと、組織の成長、周りの成長を考えるようになりました。そうする中で組織が安定し、たくさんの取り組みは成果を生み出しました。
歯科衛生士が母校での講演をさせてもらえる機会を頂くことも出来ました

コロナが明け、満を持して子供向けの大型イベント「キッザニア」を行う事も出来ました。
訪問診療も本格始動し出し、月に1回だけではありますが、どおしても平日にご来院されるのが難しい方の為に日曜日の診療も行う事になりました。
そしてみんなで一体感を増すような取り組みを行うようになり、それがまた医院の理想の空気感につながっていきました。
この年、医院としては3回目の写真撮影をしたのですが、今までとは明らかに違ういい雰囲気の写真が撮れました。
日々医院の成長を感じることができ、そんな素晴らしいスタッフたちと仕事をできることで、僕自身がとても仕事が楽しい状態になりました♬
そして、一人ひとりのメンバーが最高に可愛いと思えるようになりました。


2022年は幹部育成と組織化を目的に、チーフ候補の二人と一緒にたくさんの勉強会に参加する事にしました。
その結果、二人の目覚ましい成長に比例して、医院と組織が成長したのは間違いありませんでした。
勉強会では様々な賞まで頂き、たくさんの共通体験を通して、二人は本当の意味で信頼のできる仲間になりました。

開業15年目


2023年は主婦の方々の加入によりとても助けられました。
それぞれ別の素晴らしい能力を兼ね備えた3名のクリーンスタッフさんに助けられ、ママさん達への託児サービスも本格始動しました。
患者さんへの説明の充実を図った医院の改装も行われ、みんなでカウンセリングの勉強も行い、カウンセリングの強化にあたりました。その結果患者さんへの聞き取りも仕組み化され、
患者さんの健康状態をも含めた聞き取りを行えるようになりました。
カウンセリングを行うにあたり、歯科の知識をつける為の症例検討会を毎朝みんなで行うようになり、本当のチーム医療が確立されてきました。


2023年もたくさんの勉強とミーティングを行い、個人と医院が成長しました。
教育を通して、教える側も教えられる側もたくさん成長しました。
採用面接やスタッフ面談をチーフがやるようになり、組織としても安定してきました。
そしてこの年からみんなで勉強する、勉強したことを発表するという取り組みを行い、ドクター以外のスタッフも含めた全体的な歯科知識の向上が行われるようになりました。
自分達の提供する商品(医療)の事を深く知る、そしてしっかりと説明する、さらに自分達の提供する商品に自信を持ってもらえるようになりました。

中学校での講演をさしていただく機会もいただき、歯科会の将来への貢献もしてきました。
講演後のアンケートからはたくさんの子から嬉しいコメントをいただき、子供達の未来への気づきを与える事が出来たと感じれたのが嬉しかったです。


2023年もたくさんのイベントを通して一体感を高める事ができました。知識を共有する為の他院との交流を行ったり、遊びや楽しみの中にも学びを常に入れていく、
そんな事を実践していった年でした。
全て素直に取り組み、真面目に実践する素晴らしいスタッフ達に敬意と愛情を感じる一年でした。
よく学び、よく遊び、それを仕事に活かして、全力で患者さんの為に貢献する。
そんな医院の文化が作られていっているのを感じる事が出来た年でした。

さらに講演会で講師として発表させていただける機会もいただきました。
そんな時にもお休みにも関わらずスタッフ全員が花束を持って応援に来てくれました。
勉強会でも、一緒に参加したスタッフが、力の限り自己成長に邁進する事で表彰され、その結果医院も優秀な賞を受賞する事が出来ました。成長の為に全力を尽くす、それをみんなでサポートできるそんな素晴らしい組織になりました。

開業16年目


そんな大好きなスタッフ達から愛情溢れる誕生日プレゼントをもらい始まった年でした。
2022年に信頼できる2人のチーフが誕生し、2023年に素晴らしい成長を見せてくれたので、2024年はその次の世代のメンバーを育成し、幹部組織として作っていく年にしました。たくさんの勉強会にも参加してもらい、朝から幹部候補のみんなで勉強会を行い、チーフはついに他の医院のスタッフさんに向けた講義をする存在にまで成長を遂げました。


2024年も1名卒業生はいましたけど、もう今は当院に不満を持って辞める子はいなくなりました。また、今年も実習生の中で「オオマチ歯科で働きたい!」と涙ながらに言ってくれる子がいてくれました。こういう「どうしてもここで働きたい!」と思ってくれる子達がどんどんと増えて、医院を強くしていってくれる事が楽しみで仕方ありません。
先日も、中学生の職業体験で当院に来てくれた子が患者さんとしてご来院してくれました。
しかも、歯が痛いわけではなく、人生初めての予防として♬
そんな当院の考え方を理解し、共感できる同じ仕事観を持ったメンバーと働ける組織にして行きたいです。今同じ仕事観で働いているメンバー達を心の底から愛し、大切にし、今後もたくさんの人に「こういう組織で仕事がしたい!」と思ってもらえるような医院になります。

そして、2024年には位相差顕微鏡やマイクロスコープが入り、静脈内鎮静法を出来る先生も来てくれる事になり、今まで対応できなかった患者さんにも対応できるようになり、より多くの患者さんに、より良い治療を提供できるようになりました。
そしてみんなで学び続ける文化は定着し、当院歯科衛生士が中心となり他院の歯科衛生士と連携を取り、歯科衛生士の勉強会を立ち上げるまでになりました。
最近はこういうスタッフ達の目覚ましい成長に感動すら覚えています。


院内での多くの学びもまたお互いを刺激し合える環境を作り、今では若手ドクターの育成の場として阪大出身の先生達が休みの日に集まって練習をしにくる医院にまで成長しました。また学術の勉強だけでなく、2024年から接遇マナーの先生にも定期的にお越しいただく事になり、医院全体で接遇レベルを上げるようにもなりました。


2024年もたくさんのイベントを通して、チームワークの向上が図れたと思います。
特に医院を休みにして行った個人の目標(将来)と医院の目標(将来)を考える勉強会ではたくさんの感動体験をみんなで一緒に経験する事ができ、チームメンバー一人一人の過去の経験や生活背景をみんなでシェアする事で、チーム全体に深い絆が生まれたように感じます。
「それぞれの違いは、違いなだけであり間違いではない」
それは個性であり、それを認め合い、助け合い、時にはお互いの事を考えて指摘し合い、良いところや強みをみんなで育てる文化を作る土台をみんなで作る事ができました。

この勉強会を通してチームメンバーに一体感が生まれました。
そして、幹部候補のメンバーの成長を目的に今年も経営の勉強会に参加し、参加した幹部候補生達の凄まじい努力と目覚ましい成長、そして圧倒的な成果により、今年も医院は受賞されました。毎年150医院以上参加する勉強会の中で4年連続で受賞される事を誇らしく思うのと同時に、その受賞の元となるスタッフの毎年の成長を本当に嬉しく、そして誇らしく思っております。


誰かの凸は、誰かの凹を補う為にある
誰かの凹は、誰かの凸を活かす為にある
それぞれの強みを活かしたカラフルな組織を目指しています♪


開業当時は人の数だけ大変さを感じていましたが、今は人の数だけ喜びを感じる事が出来るようになりました。
もちろん、今でも人の数だけ問題は発生しますし、めんどくさい事も起きます。
でもそのめんどくささの先には、その数だけ誰かの成長に繋がり、その数だけ達成感と充実感を控えています。

こんな事を言うと「もっと評価してくださいよ!」「もっと褒めてくださいよ!」「もっと還元してくださいよ!」とうるさく言ってきそうなスタッフもいるのであまり言いたくはないのですが(笑)
当院の成長、環境の素晴らしさ、本当にほとんどがスタッフのおかげです!
特に教育においてはもう全てがスタッフのおかげであり、マネジメント能力においては僕よりも圧倒的に能力の高いスタッフもいます。
こういう歴史を振り返る機会をいただく度に、いつもそういったメンバーが患者さんや医院の為に動いてくれているからだとつくづく思わせてもらいます。
今まで卒業していったメンバーも患者さんの事を思ってくれる子は多かったのですが、今いるメンバーは「自分や医院の先の事を見据えて、医院の事を大事にしてくれる本当に素晴らしい子ばかり」なので、本当に感謝しています。

17年目に突入したこれから


当院は健康の窓口になる事を目指します。塚口オオマチ歯科・矯正歯科は、患者さんの人生を楽しむ上で欠かせないおいしい食事と楽しい会話を担う口という部分を管理する場所であり、心身ともに健康に関わる場所です。スタッフ一人一人が、「口は健康の入り口」である事を深く理解し、患者さんとのコミュニケーションを多く取り、詳しいパーソナルデータを収集し、歯周病が身体に及ぼす影響の知識の共有、生活指導、歯周病治療、咀嚼能力の高い補綴物の提供を行い、さらには地域の病院との連携、情報の交換を行い、健康に関与できる歯科治療を行います。今後起こりうることも含めた上で、長期的に考えて最善の方法を提案します。

そして、提供した治療には最後まで責任を持つ為にも、責任を持てるぐらいの治療レベル、患者さんが納得のいく治療レベルにまで高めていきます。
しかし、患者さんの求める治療とBestの治療が異なる場合は、その後に起こるトラブルなどを事前によく説明した上で、トラブルが起こった後の対処に備えます 。
治療終了後は定期検診を提案し、定期検診を行う中で、患者さんをよく知り、一人一人の患者さんと生涯つきあう中で、それぞれの生活環境に合った健康を提案します。
スタッフ全員が「患者さんのニーズを常に意識し、自分に何ができるか」を考えていく存在を目指します。


そして今後も、社会や地域にさらなる還元をしていきたいと思っています
キッザニアや秋祭りなどの子供向けのイベントなどを継続的に行い、地域の保育園の検診にも行き続け、中学生の職業体験の場や衛生士の実習先としても提供し続けることで、未来の歯科会へも貢献していこうと思っております。

そんな社会に貢献する医院にすることで、スタッフ一人ひとりの人間的な成長を促し、視野を広げ、スタッフ一人ひとりの成長とともに、医院も成長して行きたいと思っております。
社会貢献を通してスタッフ一人一人が医院と自分に自信を持つ事を目指しています。
患者さんや、しいては地域の人達に認められる事が医院の自信となり、そんなオオマチ歯科クリニックに勤めていることが自分の自信になる事を目指します。この二つの自信がそれぞれの職業の自信に繋がり、スタッフ一人一人が自分達の手で自分達の仕事自体を楽しくしてくれる事を目指しています。


軸のブレない医院の方向性を確立し、新しい人財の受け入れ態勢の整備を行い、行動指針と経営理念と医療理念を中心とした考え方と仕事感の共有を数年行うことで、年を重ねる毎に医院にしっかりと浸透し、今まさに文化になりました。


これから出産や子育てを経て戻ってこれるような仕組みを作り、望んでくれる子達とは10年後もみんなと一緒に働らくと決めました。
そして一人でも多くのスタッフが「10年後もここで働きたい!」と望んでもらえるようにしていきます。
そうやって戻ってきてくれる従業員数が増える度に、事業を拡大していきます。
事業を拡大する事で、より多くの患者さんに喜んでもらい、より多くのスタッフが楽しく仕事をできる環境を作る事が僕の夢です。

具体的には、訪問歯科を拡大し、歯科医院に通えなくなった方にも噛む事の喜びを再度感じてもらったり、口の中の衛生状態を保つ事で一人でも多くの方の健康に寄与できる事を望んでいます。
そして、今後は体の歪みとかみ合わせ、歯周病と全身疾患、−1歳児の検診を始めとする小児の虫歯0計画と子供の成長を促す小児矯正などを進めて行くにあたって、歯科以外の病院との連携も深めていく必要性を改めて感じています。
小さい時期からの予防歯科を強化する為に産婦人科への歯科検診、
栄養士さんとのコラボレーションによる食育、小児矯正(MRC)にも力を入れていきます。そして歯周病治療の強化を行う為に糖尿内科などとの連携も深めていきたいと考えています。

さらに、患者さんだけでなく、スタッフの為の保育施設の設立も考えてます。
後5年後にはスタッフ全員が一丸となって、本気で「こんな医院で働きたい!!」「こんな医院にしたい!」と思える医院と組織をみんなの手で作り出すことを目指しています。

これからもオオマチ歯科クリニックの文化に沿って、チームワークを大事にしながらさらなる組織の一体感を高め、それぞれのスタッフが気づく力を養う事で、日々の小さな問題も見逃さずに解決しながら日々成長していきます。

ここまで読み込んでいただいたあなたは間違いなくオオマチ歯科のマニアでしょう!
あなたのような患者様を大事にするために私達は全力で尽くします。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。