塚口オオマチ歯科・矯正歯科院長の大間知です。
今回は「子どものいびき・朝の口の乾き…睡眠と歯並びは関係ある?」というテーマで、お話しさせていただきます。
保護者の方からよくご相談いただくのが、「寝ているときにいびきをかく」「朝、口がカラカラ」「口を開いたまま寝ている」けどどうしたら良いかというご相談です。
見た目のクセのように見えても、実は呼吸の仕方(鼻呼吸か口呼吸か)が関係しています。
そして呼吸の仕方は、睡眠の質だけでなく、お口の乾燥、むし歯や歯ぐき、更には歯並びにも繋がっていくことがあります。
「様子見でもいいの?」「歯が生え変わるまで待つべき?」と迷われる方が多いので、この記事では、まず知っておきたいポイントを順番に整理します。
目次
いびき・朝の口の乾きは「口呼吸」のサインかも
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まず知っていただきたいのは、いびきや朝の口の乾きは寝ている間に口で呼吸している可能性がある、という点です。
鼻が通りにくいと、寝ている間に口が開きやすくなります。
すると乾いた空気が口の中に入り続け、朝起きたときに「口が乾く」「のどが痛い」「口臭が気になる」などが起こりやすくなります。
また、口が開いた状態での呼吸は、のどの奥が振動しやすくなるため、いびきにつながることもあります。
ご家族が先に気づくことが多いかと思いますので、「最近いびきが増えたかも」と感じたら一度チェックしてみてください。
ポイントは、いびきがたまになのか、毎晩のように続くのかです。
季節の変わり目や風邪のあとだけ強くなることもありますし、寝る向きによって変わることもあります。
まずは「いつ・どんなときに起きるか」を見ていくのが大切です。
睡眠の質が落ちると、日中の様子にも影響することがある
睡眠は、ただ“寝ている時間”が長ければ良いわけではなく、ぐっすり眠れているか(睡眠の質)が大切です。
いびきが毎晩続く、寝返りが多い、息が苦しそう、途中で起きる、といった状態が続くと、睡眠が浅くなりやすいです。
すると、日中に次のような様子が出ることがあります。
- 朝すっきり起きられない/日中ぼーっとする
- 落ち着きがない/集中が続きにくい
- 機嫌が不安定になりやすい
- 口が開いている時間が長い(気づくと「口ぽかん」)
もちろん原因はさまざまですが、睡眠中の呼吸が乱れていると、こうしたサインが重なって見えることがあります。
まずは「毎晩のいびきが続いていないか」「寝ている姿が苦しそうではないか」を観察してみるのが第一歩です。
特に、朝起きてから「口が乾いて水を欲しがる」「声がかすれる」「のどをよく鳴らす」などが続く場合は、寝ている間の呼吸がヒントになることがあります。
口呼吸が続くと、お口の環境が乾燥してトラブルが増えやすい
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口呼吸が増えると起こりやすいのが、お口の乾燥です。
お口の中が乾くと、唾液の力(洗い流す力、歯を守る力)が弱くなり、むし歯や歯ぐきの腫れのリスクが上がりやすいとされています。
特に寝ている間は、もともと唾液が減りやすい時間帯です。
そこに口呼吸が重なると乾燥が強くなり、朝の口のネバつき、口臭、歯ぐきの赤みなどにつながることもあります。
「歯みがきはしているのにむし歯ができやすい」「歯ぐきが腫れやすい」という場合、生活習慣や食習慣だけでなく、呼吸の仕方も一緒に確認する価値があります。
また、くちびるが荒れやすい、口角が切れやすい、寝起きに唇が白く乾く、といったサインも「口が開いている時間が長い」ことのヒントになります。
睡眠と歯並びは“別々”ではなく、繋がっていることがある
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「いびき」と「歯並び」が関係あるの?と驚かれる方も多いのですが、舌の位置とお口まわりの筋肉のバランスが関係してきます。
本来、安静時の舌は上あご側にふわっと収まっているのが理想と言われています。
ところが口呼吸が続き、口が開いた状態が当たり前になると、舌が下がりやすくなり、上あごを内側から支える力が弱くなります。
成長期は、骨や筋肉が発達していく大事な時期です。
舌が下がり、唇が閉じにくく、頬の力が強く働く状態が続くと、歯が並ぶ土台(あごの形)にも影響が出やすくなり、結果として歯並びのガタつきや前歯の出やすさにつながることがあります。
つまり「歯並びだけを見る」よりも、睡眠中も含めた“お口の使い方”を見直すことが、将来の安定に役立つ場合があります。
「永久歯に生え変わってから考えよう」と思っていても、原因となるクセが続くと土台が固まりやすくなります。
だからこそ、乳歯の時期からでも“気づけるサイン”は早めに拾ってあげるのが安心です。
口呼吸やいびきの原因はひとつじゃない
口呼吸になってしまう背景は、ひとつの原因だけではないことが多いです。
例えば、次のようなものが重なります。
- 鼻づまり(アレルギー、風邪のあと、鼻炎など)
- 扁桃腺やアデノイドの影響で空気の通り道が狭い
- 舌の位置が低く、口が開きやすい
- 姿勢(うつむき・猫背)が多く、口が開きやすい
- 唇を閉じる力が弱い/頬の力が強い
ここで大切なのは、鼻づまりや扁桃・アデノイドなどが疑われる場合は、耳鼻咽喉科の範疇になるため、歯科で全てが解決出来るわけではないということです。
その上で、歯科の立場からは「お口の使い方(呼吸・舌・飲み込み・唇)」を整えることで、口呼吸のループから抜けやすくする、という考え方ができます。
例えば、鼻づまりが強い時期はまず鼻の通りを整えることが優先です。
反対に、鼻は通っているのに口が開く場合は、舌や唇の“クセ”が関係していることもあります。原因を分けて考えるだけでも、次にやることが見えやすくなります。
当院が大切にしている考え方
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塚口オオマチ歯科・矯正歯科では、お子さまの矯正相談で「歯並び」だけを見るのではなく、呼吸・舌の位置・飲み込み方・唇の閉じ方・姿勢など、日常のクセも含めて確認することを大切にしています。
なぜなら、歯並びは結果として見えている部分で、その背景に「口呼吸」「舌のクセ」「口が開きやすい習慣」が隠れていることがあるからです。
当院で行っている小児矯正に、マイオブレース(MRC)というものがあります。
これは、歯を強い力で動かす発想だけではなく、原因となりやすいお口の使い方を整えながら、成長を味方にしていく考え方の矯正です。
マイオブレースについては、別ページで詳しく解説していますので、「歯並びだけでなく口呼吸も気になる」という方は、こちらもご覧ください。
受診の目安
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「どこまでが様子見でいいの?」という質問をよくいただきます。
目安としては、次のような状態が続く場合は、一度ご相談いただくと安心です。
- いびきがほぼ毎晩ある/息が止まるように見える
- 朝の口の乾き、のどの痛みがよくある
- 口が開いたままの時間が長い(起きている時も寝ている時も)
- 歯ぐきが腫れやすい、口臭が気になる、むし歯ができやすい
- 舌がいつも下に落ちている/発音がこもりやすい気がする
ここでのコツは、できれば1〜2週間ほど、寝ている姿(口が開くか、いびきの頻度、朝の乾き)を軽くメモしてみてください。
続き方が見えると、相談時に状況が伝わりやすくなります。
睡眠の問題が強そうな場合は耳鼻科との連携が必要になることもありますし、お口の使い方や歯並びが関係していそうなら歯科での評価が役立ちます。
「何科に行くべきか分からない」という段階でも大丈夫です。まず状況を整理して、必要に応じて次のステップをご案内します。
まとめ
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子どものいびきや朝の口の乾きは、口呼吸のサインになっていることがあります。
口呼吸が続くと、睡眠の質が下がったり、お口が乾きやすくなったり、舌の位置やお口まわりの筋肉バランスが崩れて、歯並びにも影響が出やすくなることがあります。
大切なのは、「歯並びだけ」「睡眠だけ」と分けて考えすぎず、原因を整理して、今の年齢・今の状態でできることから整えていくことです。
「うちの子も当てはまるかも」と感じた方は、どうぞお気軽にご相談ください。
尼崎・塚口の塚口オオマチ歯科・矯正歯科で、現在の状態を一緒に確認していきましょう。
寝顔は毎日見ているようで、意外と変化に気づきにくいものです。
いびきや口の乾きは、早いうちに気づけるサインでもあります。
気になったときに一度相談しておくと、必要以上に不安にならずにすみますし、もし様子見でよい場合でも「見ていくポイント」がはっきりして安心につながります。
