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インプラント

インプラント症例:25歳男性のケース

初診時の状況

症例概要

  • 患者:男性
  • 年齢:25歳
  • 主訴:虫歯がある
  • 治療部位:左下第一小臼歯・第二小臼歯
  • 治療期間:約1年間

問診

患者様は「虫歯が気になる」とのことで来院されました。これまで歯科医院に通う機会が少なく、痛みが出た時だけ応急処置を受けるような状態が続いていたとのことでした。

お話を伺うと、「歯医者が苦手で、特に痛みが怖かった」とのことで、途中まで治療してそのまま通院が途絶えてしまった歯も多くありました。

実際に口腔内を確認すると、治療途中で放置されている歯や、虫歯が進行している歯が複数認められました。特に下顎は虫歯の進行が著しく、多くの歯で再治療が必要な状態でした。

その中でも、左下第一小臼歯と第二小臼歯は特に虫歯が深く進行しており、歯質の大部分が失われていました。保存できる可能性についても慎重に検討しましたが、歯根まで虫歯が進行しており、長期的に残すことは難しいと判断しました。

患者様には現在の状態を詳しく説明し、

  • なぜ抜歯が必要なのか
  • このまま放置した場合のリスク
  • 抜歯後の治療方法
    について丁寧にカウンセリングを行いました。

その中で患者様は、「まだ若いので、できるだけ歯の寿命を長くしたい」と強く希望されました。

ブリッジの場合は両隣の歯を削る必要があり、将来的にその歯への負担が増える可能性があります。入れ歯についても、年齢的に違和感や見た目の問題が大きいことが予想されました。

そこで、長期的な口腔環境を考慮し、インプラント治療を選択されました。


口腔内所見

左下第一小臼歯・第二小臼歯は重度虫歯により歯冠崩壊を起こしており、保存困難な状態でした。歯ぐきにも慢性的な炎症があり、周囲にはプラークや歯石の沈着も認められました。

ただし、CT撮影による精密検査では、インプラント埋入に必要な歯槽骨の量は十分に残っていました。そのため、大きな骨造成を行うことなく、通常のインプラント埋入が可能と判断しました。

また、咬合関係についても大きな問題はなく、適切な位置にインプラントを配置することで、安定した咀嚼機能の回復が見込める状態でした。


治療内容

1. 初期治療と抜歯

まずは口腔内全体の環境改善を優先しました。歯周病治療や虫歯治療、クリーニングを行い、炎症を抑えながら治療計画を進めました。

その後、保存不可能と診断した左下第一小臼歯・第二小臼歯を抜歯しました。

抜歯時には周囲の骨をできるだけ傷つけないように慎重に処置を行い、将来的なインプラント埋入に有利な状態を維持するよう努めました。

患者様は抜歯に対しても強い不安を持っておられましたが、麻酔を十分に効かせながら丁寧に進めることで、大きな痛みなく処置を終えることができました。


2. インプラント埋入

抜歯後、歯ぐきと骨の治癒を確認したうえでインプラント埋入を行いました。

今回は骨量が十分に確保されていたため、通常のインプラント埋入を選択しました。

局所麻酔下で手術を行い、左下第一小臼歯部・第二小臼歯部にそれぞれフィクスチャーを埋入しました。

患者様は「手術はかなり痛いのではないか」と心配されていましたが、実際には出血も少なく、処置時間も比較的短時間で終了しました。

術後の経過も良好で、大きな腫れや強い痛みはありませんでした。


3. 治癒期間

インプラントは埋入後すぐに使用できるわけではありません。骨とインプラントがしっかり結合するまで待機期間が必要になります。

今回の症例では、定期的に経過観察を行いながら、骨との結合状態を確認しました。

その間、患者様には仮歯を使用していただき、見た目や日常生活への影響を最小限に抑えました。

また、他の虫歯治療や前歯部の補綴治療も並行して進め、口腔内全体の改善を行いました。


4. 上部構造の作成・装着

インプラントと骨の結合が安定した段階で、最終的な上部構造(被せ物)の型取りを行いました。

今回は審美性と耐久性を考慮し、セラミック素材を使用しました。天然歯に近い色調と形態を再現し、違和感のない仕上がりとなりました。

装着後は噛み合わせを細かく調整し、左右均等に噛める状態へと仕上げました。


治療後の経過

インプラント治療完了後、患者様は「食事がしっかりできるようになった」と大変喜ばれていました。

以前は虫歯や痛みを気にして硬いものを避けることが多かったそうですが、現在では左右でしっかり噛めるようになり、食事を楽しめるようになったとのことです。

また、今回の治療をきっかけに口腔内への意識も大きく変化しました。定期検診やクリーニングにも積極的に通院され、毎日のセルフケアにも力を入れておられます。


患者様の感想

「保険外治療を受けたきっかけとしては、自分の歯がぼろぼろで、入れ歯が一番早く治るくらいの状態だったことを術前カウンセリングでキッパリとお話ししていただいた事です。
その際に、自費治療のメリット、デメリットをしっかりとお話ししてもらって、インプラントや自費の前歯にしたおかげで食事が楽しめるようになりました。
不安だった点は痛みですが、院長の麻酔がとても上手で、今まで痛みから歯医者を避けていた私にとっては驚きでした。」


治療費用

内容

費用(税込)

インプラント埋入(2本)

440,000円

サージカルガイド

55,000円

インプラント上部被せ物(2本)

330,000円

合計

825,000円


インプラント治療のメリット

今回の症例では、インプラントによって以下のようなメリットが得られました。

  • 健康な隣在歯を削らずに済む
  • 自然な噛み心地を回復できる
  • 見た目が天然歯に近い
  • 入れ歯のような違和感が少ない
  • 若い年齢でも長期的な予後が期待できる

治療のリスク・副作用

インプラント治療には多くのメリットがありますが、以下のようなリスクもあります。

  • 手術後に腫れや痛み、内出血が生じる場合がある
  • 骨とインプラントが結合しないことがある
  • 感染によりインプラント周囲炎を起こす可能性がある
  • 神経や血管を損傷するリスクがある
  • 喫煙や歯周病によって成功率が低下する場合がある
  • メンテナンス不足により寿命が短くなることがある

そのため、治療後も定期的なメンテナンスと日々のセルフケアが重要になります。


まとめ

今回の症例では、重度虫歯によって保存困難となった左下第一・第二小臼歯に対してインプラント治療を行いました。

患者様は「歯医者が怖い」「痛みが不安」という強い気持ちを抱えていましたが、丁寧なカウンセリングと治療を通して、安心して治療を受けていただくことができました。

現在ではしっかり食事を楽しめるようになり、「やって良かった」と満足していただいています。

若い年代でも、歯を失った後の選択によって将来の口腔環境は大きく変わります。虫歯や欠損でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。