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小児歯科

子どもの口臭は何が原因?朝だけにおう時と一日中におう時の違い

塚口オオマチ歯科・矯正歯科院長の大間知です。

歯みがきはきちんとさせているのに、朝になると子どもの口がにおう。

そうした声を保護者の方からいただくことがあります。

子どもの口臭は、むし歯や磨き残しだけでなく、口の乾燥や鼻づまりが重なって強くなることが多く、においの出る時間帯をたどると原因の見当がつきます。

朝だけなのか、一日中なのか。その違いから順に見ていきます。

子どもの口がにおうのは、歯みがき不足だけが理由ではありません

においのもとは、口の中の細菌が作り出すガスです。日本歯科医師会の解説でも、口臭の主な原因は揮発性硫黄化合物という硫黄を含んだガスだと説明されています。

このガスは、細菌が食べかすやはがれた粘膜を分解するときに増えます。

増える条件は2つ。細菌のえさが多いか、細菌が増えやすい乾いた口になっているかです。

磨き残しは前者、口の乾燥は後者にあたります。

細菌がたまりやすいのは、歯と歯の間、歯ぐきとの境目、そして舌の表面です。

念入りにみがいてもにおいが変わらないなら、後者を疑うと筋道が通ります。乾いた口では、みがいたそばから細菌が増えていくからです。

朝起きたときだけにおうのは心配?

起きた直後のにおいは、多くの子に起こるものです。眠っている間は唾液が減り、細菌が増えやすくなるためです。

唾液には、口の中を洗い流して細菌を減らす働きがあります。

日中は食事やおしゃべりで唾液が出ますが、寝ている間はその動きがほとんど止まります。

同じことは大人にも起きていて、朝の口の粘つきはここから来ています。

空腹のときや緊張しているときにも唾液は減ります。朝食を抜いて登校した日ににおいが強く感じられるのは、このためです。

朝食をとって歯をみがいたあとに軽くなるようなら、あわてなくて大丈夫です。

昼を過ぎてもにおいが戻らないときは、別の原因を考えます。

一日中においが続くときに考えたいこと

朝以外もにおう場合は、口の中か鼻に原因が残っていることが多いです。家庭で確かめられるのは次の4つです。

  • 舌の表面が白っぽくなっていないか
  • 日中も口が開いたままで、唇が乾いていないか
  • 鼻がつまっていて、鼻から息を吸いにくそうにしていないか
  • 歯ぐきが赤く腫れていないか、健診でむし歯を指摘されていないか

舌の白い汚れは細菌のかたまりで、においのもとになるガスがここでも作られます。

ただし強くこすると舌を傷めます。歯ブラシでごしごし磨かせるのではなく、奥から手前へ軽くなでる程度で十分です。

鼻の奥やのどが関わっていることもあります。

鼻がつまったまま何週間も続く、黄色い鼻水が出る、いびきをかく。こうしたことが重なるときは、耳鼻科で診てもらうと良いかと思います。

唇が切れやすい、口内炎ができやすいといった変化が一緒に出ているなら、口が開きやすい子の乾燥サインに詳しく書いております。

歯ぐきの腫れやむし歯が見つかった場合は、そちらの治療が先になります。痛みがなくても、においだけ先に出ていることがあります。

胃が悪いせいで口がにおうことはある?

胃腸の不調を疑われることが多いのですが、においの大半は口の中で作られています。東北大学の医療系メディアでも、胃と食道の境目は飲食物が通るとき以外は閉じているため、通常は胃の中のガスが口臭の原因にはならないと説明されています。

体の病気がにおいに現れることもありますが、それは病状がかなり進んだ場合に限られるとされています。

ですから、子どものにおいで胃腸を心配するより、口と鼻を先に確かめた方が近道です。

子どもの場合、大人で原因になりやすい歯周病が関わることはまれです。そのぶん、乾燥と鼻づまりの影響が前に出ます。

口のにおいを気にして来院されたお子さんを診てきた中では、口を閉じた姿勢を保ちにくい子が目立ちます。歯みがきの回数を増やしても変わらなかったのに、鼻が通るようになってから落ち着いていった、という流れも珍しくありません。

歯みがきの前に、鼻で息ができているかを見てください

家庭でまず見てほしいのは、歯ブラシの回数ではなく口が閉じているかどうかです。鼻がつまっていれば、子どもは自然と口で息をするようになります。

口で息をすれば口の中は乾き、細菌は増えます。

逆に口が閉じていれば唾液が行き渡り、においは弱まっていきます

水を飲む、よく噛んで食べるといった習慣も、唾液を出す助けになります。

アレルギーや風邪で鼻が通りにくい時期が続く子は、口呼吸が招くお口のトラブルもあわせてお読みいただけると、つながりが見えてきます。

口を閉じにくい背景に、歯並びや口の周りの筋肉の使い方が関わっていることもあります。当院の小児歯科では、むし歯や歯ぐきの状態を確かめたうえで、呼吸や舌の位置まで含めて見ていきます。変化の出方や必要な期間には個人差があります。

においは結果であって、原因そのものではありません。

口が開いているのか、鼻がつまっているのか、汚れが残っているのか。どこでつまずいているかが分かれば、家庭でできることも決まってきます。

一日のうちどの時間ににおうかを2、3日書き留めておくと、受診したときの手がかりになります。

来院の流れははじめての方へにまとめています。